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2003/06/04
【次の内閣】予定利率引下げを可能にする保険業法改正案には反対
民主党『次の内閣』(ネクストキャビネット)は4日、閣議を行い、「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案」(閣法)について協議を行った。その結果、政府案は農業者の自由な生産を確保するには不十分であるため反対し、対案を提出することが了承された。

 また、予定利率引下げを可能にする「保険業法の一部を改正する法律案」(閣法)について法案審査を行い、すべての負担を国民に押し付け、生保に基金・劣後ローンを拠出している銀行を救済するためのものであるという観点から反対の姿勢をとることで了承された。また、以下の法案についても賛否の審査を行った。
 
○「平成13年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書に関する議決案」(衆院決算行政監視委員長提出) → 機密費流用問題、不良債権問題等多くの問題があり、反対
○「平成13年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書」(政府提出) → 同議決案に加え、不十分な雇用対策などの問題があり、反対
○「平成13年度国有財産増減および現在額総計算書」、「平成13年度国有財産無償貸付状況総計算書」(政府提出) → 賛成
○「平成13年度決算についての内閣に対する警告決議案」(参院決算委員長提出) → 賛成の方向
○「公益法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案」(政府提出) → 賛成
○「地方独立行政法人法案」及び「地方独立行政法人法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案」(政府提出) → 反対

 さらに閣議では、飯尾潤・政策研究大学院大学教授を迎え、マニフェストについての閣僚勉強会を行った。国民が政策で政権選択できるようにするために何が必要かをめぐって、熱心な議論が交わされた。

 枝野幸男政調会長は、閣議終了後の定例記者会見で小泉構造改革の現状について触れ、「大きな2つの柱が崩れていると受け止めている。一つは道路公団改革、もう一つは分権改革である。分権改革では、われわれは地方に対する一括交付金制度を常に提言している。霞ヶ関丸投げのやり方よりはるかに分権改革が進む」と語った。

 さらに枝野政調会長は、民主党の要求が大幅に採り入れられた「労働基準法改正案」の修正協議について、「政策的な議論を踏まえた上でしっかりとした対案や修正案をぶつけ、国民の皆さんに見える所で協議していくことで、良い結果が生まれていく」と感想を述べた。
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