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2005/01/27
【衆院予算委】島議員、首相に危機管理の姿勢を問う


 27日午後、党役員室長代理で危機管理監の島聡衆議院議員が衆院予算委員会で質問に立ち、首相の危機管理意識の欠如を問い質した。

 冒頭、島議員は、民主党の危機管理監として岡田代表とともに危機において常に陣頭に立つ心構えをもって日々を送っていることを表明した上で、昨年10月23日の新潟中越地震発生時における小泉首相の行動を検証した。島議員は、首相が地震発生の情報を得た後も官邸に戻らず、映画の出演者の舞台挨拶を見ていたことを問題とし、当日の早朝にイラクのサマワ自衛隊基地にロケット弾が打ち込まれていたことも指摘して、二つの危機を抱えた中での首相の危機意識の欠如した行動について責任を問うた。これに対して首相は、「常に対応できるよう準備できていることが大切」と一般論でかわすにとどまった。また、スマトラ沖地震が起きた後に首相が観劇をしたことを指摘しつつ、自衛隊が危険な海外に出ている間は観劇等を中止することを提案したが、首相は「あまりに窮屈すぎる」と述べるにとどまった。

 次に島議員は、東海地震および東南海地震について触れ、東海地震の予知情報が伝えられてから警戒宣言を出すためには閣議決定を経なければならず、宣言が遅れることによって被害が拡大する可能性を指摘し、首相の判断で警戒宣言が出せるようにすべきであると提案した。また、東海地震と東南海地震が同時に起る可能性が大きいことを指摘し、ばらばらの法体系を一本化すべきだと提案した。首相は提案に理解を示し、防災担当大臣は実務的に同様の措置をとることを答弁した。

 島議員は郵政民営化問題にも触れ、郵貯・簡保が抱えている国債が国債管理政策に大きな影響を与えることを問題視し、この点が解決されないと金融に大きな混乱をもたらすと指摘したが、首相は現状こそが問題であるとし、回答にならない回答を行った。

 最後に島議員は、イラクへの自衛隊派遣問題に触れ、自衛隊がいるところが非戦闘地域であるという首相の発言の問題点を改めて問い質したが、首相は「分かりやすい説明である」との強弁を繰り返した。島議員は、国民を愚弄する答弁であると強く抗議して、質問を締めくくった。
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