2003/06/16
【参院本会議】35年ぶりに決算を会期内処理、初の要請決議も
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01年度決算が16日の参議院本会議で与党の賛成多数で是認された。参議院改革協議会で全会派が合意した「決算の早期議了」の方針に沿って精力的に参議院決算委員会での審査が進められ、35年ぶりに通常国会会期内での議了が実現した。
本会議に先立ち、参議院決算委員会では、小泉首相ら全閣僚が出席して締めくくり総括質疑が行われた。民主党・新緑風会から質問に立った佐藤雄平議員は、01年度決算で会計検査院が指摘した不当事項等302件、243億円の支出について「これだけ経済状況が悪化しているなかで、国民に顔向けできない。政府は猛省すべきだ」と表明するとともに、迷走を続けている地方財政の「三位一体の改革」について小泉首相のリーダーシップの発揮を求めた。また、関連質問に立った和田ひろ子議員は、農林水産業の担い手の先細りなどで農村・漁村が置かれている厳しい状況などを指摘、特に中山間地農家への直接支払い制度の実施率の低迷を踏まえた制度改善を要請した。
同委員会の討論では、民主党・新緑風会の川橋幸子理事が(1)2度にわたる減額補正にもかかわらず戦後5回目の歳入欠陥が発生した(2)2度の補正予算の景気刺激効果が薄かったうえ、国債30兆円枠を守るため「隠れ借金」などの彌縫策を講じた(3)数合わせに終始した財政運営の結果、財政状況がむしろ一層悪化した−−と具体的に理由を指摘して01年度決算の是認に反対を表明。決算以外の国有財産増減及び現在額総計算書、国有財産無償貸付状況総計算書については、特段の問題が見られないとして是認に賛成を表明した。
同委員会は、全会一致により、戦後5回目の歳入欠陥、企業による防衛装備品等の過大請求、政府開発援助の非効率・非効果的な実施など8点にわたって内閣に対する警告を議決するとともに、決算を予算に反映させるための決算の早期国会提出、会計検査院の検査機能の強化、政策評価を踏まえた予算の編成、不適切な支出についての適正な処分の確保の4点にわたる「平成13年度決算に関する要請決議」を可決した。決算委員会が内閣への要請決議を行うのは初めて。
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