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2003/06/17
「今日が解散・総選挙に向かう新たな幕開け」菅代表
民主党の菅直人代表は17日、与党の多数で会期延長を議決した衆議院本会議の後に記者会見し、「通常国会の会期延長は1度だけなので、これで7月28日までと土俵の大きさが決まった。民主党にとっては、国会終了後の解散・総選挙に向かう新たな幕開けだ。自民党内政局に左右されず、闘うべきときは闘うという姿勢を強める」と述べ、与党がごり押しした会期延長をもテコにしながら小泉・自民党政権を追い詰めていく決意を表明した。

 また、延長国会での課題について菅代表は、生保予定利率引き下げ法案や政治資金規正法改悪法案の成立阻止、りそな銀行問題などをめぐる竹中金融経済財政担当相の責任追及、地方財政「三位一体の改革」迷走問題での徹底論戦、イラク新法の問題点の解明などを指摘した。

 これまで、「自民党内の抵抗勢力と手を組んだととらえられかねない」と消極的だった竹中大臣への不信任案提出については、「竹中大臣がこの間のりそな銀行問題などの金融政策に果たした役割は、十分でないどころか、大変間違っており、『小泉総理の言い逃れのためのシナリオライター』にしかなっていない。そういう点を明確にしていくなかで、ある時点で不信任案を出すということは、十分検討に値する」とやや積極的な姿勢に転換した。

 イラク新法については、「民主党は、イラク戦争に反対したから、『一切の人道的支援もすべきでない』という立場ではない。現状のイラク国民の状況に対して、どのような人道的支援が必要で、また可能か、という観点から見ていくが、先日、党イラク調査団が帰国し、報告を聞いたところ、(人道的支援でさえ)かなり難しい状況に今のイラクはあるようだ。法案については、会期延長後の『土俵』の問題もあるので、いつからとは言えないが、しっかりと政府案の内容を質し、問題点を国民の前に明らかにしていくなかで、おのずと我が党の対応も決まっていく」と述べた。
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