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2005/02/04
【衆院予算委】民主党から6議員が質問 内政・外交全般を質す(1)


 衆議院予算委員会は4日、基本的質疑を続行し、民主党・無所属クラブからは樋高剛・中津川博郷・小泉俊明・篠原孝・吉良州司・永田寿康各衆議院議員が質問に立った。

 樋高議員は冒頭、自らの質問に先立ち行われた自民党議員の質疑で、「一方的に疑惑があるかのごとく言われるのは心外だ」と述べ、信憑性を欠き、野党側に答弁の機会を与えぬ質疑に苦言を呈した。その上で、小泉首相の靖国神社参拝で関係が悪化している日中関係や拉致問題はじめ課題山積の日朝関係、地球温暖化対策等をめぐり論戦を繰り広げた。

 首相の靖国神社参拝について樋高議員は、戦後60周年に当たる今年、参拝の意思があるか質したのに対し首相は「今年、来年のことについては適切に判断したい」などと繰り返し、明言を避けた。その理由として「外交交渉はすべてを公開する必要はない。何を言ったか言わないか、相手の立場もある。適切に判断していかなければならない」と述べた。

 日朝関係をめぐって樋高議員が、「北朝鮮は日朝平壌宣言を順守していない面がある」と指摘したのに対して首相は、「問題もあるが、だからこそ順守するよう働きかけている」と語り、北朝鮮に対してひたすら誠実な対応を求めるだけの姿勢を明らかにした。

 続いて樋高議員は、16日に発効する京都議定書の目標達成に向けたCO2削減計画を小池環境相に質した上で、環境省・経済産業省の間で足並みに乱れがあることを指摘。省庁間の利害を超えて一致して取り組むよう要請した。樋高議員はまた、未だ批准していない米国・中国・インドへ、日本として批准を働きかける必要性を指摘した上で、「議定書に京都という名前がついており、そして環境先進国を目指すという看板を掲げている以上は、日本国として議定書をしっかり守っていかなければならない」と主張。環境保護と経済発展は両立するという視点で前向きに取り組むよう関係大臣に釘を刺した。

 続いて中津川議員は、対中国政策、靖国問題、事務次官の天下り問題に関して質問した。冒頭、台湾の李登輝氏が初来日したことを取り上げ、「中国からの圧力があったと思うが、これからもこうした毅然とした態度をとるべき」とした。また、靖国参拝では、小泉首相が総裁選で掲げた公約「自民党をぶっ壊す、国債発行額30兆円以内、1内閣1閣僚、8月15日の靖国参拝」を示し、実際には首相就任の年に8月13日に参拝、「総理はいつもこう。公約通りにしないから、改革も進まない。今年は8月15日に参拝するのか」を質した。首相は「適切に判断する」との答弁を繰り返した。

 中津川議員は、対中国政策では、台湾からの来日者と中国本土からの来日者の外国人登録者証を区別すること、中国人の不法滞在者数が一番多いこと、ODAを止めるべきことなどを提案、指摘した。また、愛知万博期間中の台湾からのビザ発給に関して、観光立国を進める意味からも緩和するよう求めた。南野法相は「議員立法の動きがあると承知している。早期の成立を望んでいる」と答えた。

 天下りに関しては、農林水産省の関係団体でこの3月31日に4つのトップが任期を迎えることを取り上げ、「このことを皆注目している。天下りだったら結局同じ」とし、島村農水相にどうするのかを質した。島村農水相は、「勝ち抜いてきたのが事務次官。こうした優秀な人が60歳を前に閉ざされたら、今後人は来なくなる。事務次官を慮外して人事を考えるべきではない」と答え、次官登用を強く示唆した。
関連URL
  (→ 民主党から6議員が質問 内政・外交全般を質す(2) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4310
  (→ 民主党から6議員が質問 内政・外交全般を質す(3) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4322
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