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2005/02/22
アジアの諸問題について、岡田代表がパキスタン外相と意見交換


 22日午前、岡田克也代表は党本部において、パキスタンのカスーリ外務大臣の表敬訪問を受け、アジアを中心として幅広い外交問題について意見を交換した。民主党側からは、鳩山由紀夫『次の内閣』ネクスト外務大臣・藤田幸久国際局長・齋藤勁総務局長が、パキスタン側からは、駐日大使・アジア大洋州局長らが出席した。

 冒頭に岡田代表は、パキスタンでの災害に対するお悔やみを述べ、カスーリ外相は感謝の意を表するとともに、代表をパキスタンに招待した。代表は考慮中であり、是非訪問したいと答えた。

 カスーリ外相は、パキスタンとアフガニスタンの関係について、ソ連軍侵攻以来25年間にわたって400万人の難民を受け入れたことは世界記録だと考えるが、そのためにパキスタン社会が大きな負債を負ったこと説明した。そして現在、イスラム原理主義者がアメリカとの友好関係を非難してパキスタンを脅かしているが、彼らは平和と発展が必要な時期に社会の不安定化を狙っていると批判した。その上で、日本がマドリード会議でアフガニスタンに5億ドルの支援を決定したことを高く評価した。

 ここで鳩山ネクスト外相が麻薬防止対策のあり方について質問。カスーリ外相は第一に、農民にとって従来同様の収入が得られる代替作物があること、第二に、法と秩序による取締りを行うことが有効であると述べた。

 続いて、鳩山ネクスト外相と岡田代表から相次いで、日本の国連常任理事国入りを支持するように要請。カスーリ外相は、日本やドイツは国連決議の遵守や国連への貢献から言っても、その資格があると明言した。

 さらに岡田代表は、アジア世界が最も可能性がある地域であるとアジアの将来への期待を語り、カスーリ外相は「大変高邁な理想である」と賛辞を述べた。アジアの安定の必要性に関する話題は、カシミールをめぐるインド・パキスタン両国の関係にも及び、岡田代表は、現在の両国の関係が改善に向かっていることに敬意を表した。これに対して、カスーリ外相からは、過去の経緯と現在の状況が述べられた。

 会談の終盤には、カスーリ外相から岡田代表に対してイラク政策および日中関係について質問があり、代表はイラクでの選挙結果を評価しつつも、憲法上の問題から自衛隊は撤退すべきこと、および日米同盟を基礎としつつも、日中関係は枢要であって、中国に対してただ強硬であるだけではならないことを述べた。最後に岡田代表はカスーリ外相に対して、世界初の被爆国として、核の廃棄を要請した。
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