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2005/11/04
総選挙総括を議論 党本部で全国幹事長・選挙責任者会議を開催


民主党の全国幹事長・選挙責任者会議が4日午後党本部で開かれ、総選挙総括案(「深い反省と再生への決意」―改革の旗を取り戻す―)を中心に活発な議論が行われた。総括案は加筆すべき点は加筆するとしておおむね了解された。

 冒頭、前原誠司代表は、9月11日の総選挙で候補者必勝のために尽力した各都道府県連に謝意を表した上で、「政権交代と言いながらも、体制として全ての面で、準備・心構えができていなかった」との自戒も含めた反省に立って、特別国会では「対案路線」で臨んだと報告。「しっかりと党内で議論しながら、しかし国民が関心を持っている重要なテーマについては常に対案を示す路線をこれからも貫いていきたい」と表明した。

 また「税金の無駄遣いについては、まだまだ政府与党の取り組みが甘い」と述べ、特別会計や公共事業の見直しなど、5つの柱に関して徹底的に改革競争を行うとした。その上で、「チャンスが誰にでも与えられ、ハンディキャップをもった方々もしっかり社会参加ができ、社会保障制度がセーフティネットとして張られている社会を目指す。勝ち組と負け組、地域の格差を生む新自由主義、市場を絶対と考える小泉政権との対立軸にしていかなければならない。具体像を年金や医療、教育の問題などで今後しっかりと打ち出したい」と語った。

 さらに労働組合との関係に言及し「働く方の視点に立った政治をしっかり行うことは民主党のレゾンデートル(存在意義)」と言明した上、緊密な連携・話し合いをする中で、政党の独自性を担保するために是々非々の対応を取ることもあり得るとの認識を示した。

 党内の意見集約の方向性については「何も全てトップダウンで決めるという思いを持っている訳ではない。党内の徹底した議論の中で党としての考え方をまとめることに重きを置きたい」と述べた。

 続いて、鳩山由紀夫幹事長が党務報告と選挙総括のポイントについて説明した。鳩山幹事長はこの中で、「前原執行部になって最初の国会だったが、それなりのことはできたのではないか。しかし、郵政改革案など3日間で済んでしまったことについては、忸怩たるものがある。障害者自立支援法も提出した。国会は終了したが、イラクへの自衛隊派遣延長、BSEに係る米国産牛肉の輸入再開など問題は山積している。臨時国会の開催を要求していく」とこの間の国会での取り組みを報告。選挙総括に関しては「ここでの意見を参考に8日の常任幹事会で取りまとめたい。真剣に受け止める」として建設的な意見を求めた。

 次に玄葉光一郎幹事長代理が、総括案について説明し、討議に移り、13の都道府県から意見が出された。玄葉幹事長代理は、「我々以外に真に『生活者』『納税者』『消費者』重視の政権をつくり、『大きな改革』を成し得る勢力はないのだから、その使命は重い。臥薪嘗胆。今改めて深い反省と再生への強い決意を持って、第44回総選挙を総括する」との文面を読み上げるとともに、総選挙時期の設定、選挙宣伝・メディア戦略などの敗北の要因を説明した。

 県連からは、地方組織の強化、地方議員の拡大、政策についてもっと分かりやすくすべき、農村部で健闘したことの意味を掘り下げるべき、候補者について学歴よりも社会経験のある人を、比例単独候補を有効活用してはどうか、現場と直結した対応を、などさまざまな意見が出された。

 これらに意見・要望に対して鳩山幹事長が「貴重な意見をいただいた。情報伝達・本部と現場の直結などは党内広報の体制改革などで応えていきたい」などと答弁し、玄葉幹事長代理は「総括案に加筆すべきところは加筆する。特に比例単独候補、地方組織の強化。メディア対策については戦略・企画部門の強化を図る」と答弁した。

 最後に安住淳選挙対策委員長が公認内定基準について、「次回の常任幹事会で基準を決めていただき、今月中に第1次公認内定を決めたい。党大会で追加もする」と今後のスケジュールを説明した。
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