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2005/11/11
代表のリーダシップが発揮できる党機構改革行う 鳩山幹事長


鳩山由紀夫幹事長は11日午後、党本部で定例の記者会見を開き、イラクからの自衛隊撤退報道、党機構改革、酒政連の政治献金問題などについて所感を述べた。

 鳩山幹事長はまず、イラクに駐留する自衛隊が来年9月にも撤退するとの一部報道に言及。「事実を確かめたわけではない」と前置きした上で、隣国ヨルダンなども含めた自爆テロの頻発など、「イラクの情勢は大変に厳しいものがある」との認識を示し、小泉首相の任期にあわせたようにこうした報道が出てくることについて、「非常に不可解な思いがする」と述べた。

 また鳩山幹事長は、民主党としては12月撤退を主張してきたが、政府・与党から「確とした返事は一切無かった」とし、小泉政権が、大きな問題であればあるほど国会での議論を避ける傾向にあることを厳しく批判。米国産牛肉の輸入再開問題なども含めて、「国民の生命に関わるテーマが山積している」とし、臨時国会を開くよう強く要求していくことを改めて表明し、「諸懸案に関して国民の皆さんへの説明責任を果たすべきだ」とした。そして、その要求に応えないのであれば、党首会談を求めていく意向も、併せて明らかにした。

 党機構改革についても鳩山幹事長は触れ、総選挙の「総括をかなり丁寧に行った」ことを受けて、メディアに対する対応の一元化や選対本部の常設機関化など、「常在戦場の意識」を持ちながら改革を行っていく、などとした。そして、近日中に最終報告を示すため、鋭意作業を進めていくことも鳩山幹事長は明らかにした。

 また鳩山幹事長は、次の衆院選の公認内定基準を定めたことに関しても、「小選挙区で十分に勝てる候補の擁立を図っていきたい」とし、「いつ選挙があっても準備ができている」ように、反転攻勢の態勢を整えていく決意を明らかにした。『次の内閣』に関しても、官房機能を持たせていくことなど、「代表のリーダーシップが発揮できるような党機構改革」の実行に強い意欲を示した。

 政治とカネの問題に関しても鳩山幹事長は、特にいわゆる酒政連の政治献金問題について触れ、一部の自民党議員が酒政連からの献金について、政治資金収支報告書への不記載が明らかになったことを、「形式を整えて済ませるという問題では断固ない」と厳しく批判。政治のカネの問題は「古くて新しいテーマだが、厳しく追及していかなければならない」などとした。

 そして、新東京国際空港公団発注工事をめぐって官製談合の疑いが指摘されていることにも触れながら、税金のムダづかいを止めさせるために「追及を強めていく必要がある」と鳩山幹事長は指摘。政治資金規正法の改正や官製談合の禁止に向けた取り組みを強めていくとともに、「本丸であるはずの政治とカネの話がこんなに残っていて、改革の総仕上げなどという話は到底できるものではない」と、政治とカネへの取り組みに消極的な小泉・自民党政権の政治姿勢に苦言を呈した。
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