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2005/10/03
前原代表、イギリスのフライ駐日大使と意見交換
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前原誠司代表は3日夕、都内のホテルでイギリスのグレアム・フライ駐日大使と会談。鳩山由紀夫幹事長、末松義規国際局長も同席した。
会談は約30分間にわたって友好的な雰囲気の中で行われ、冒頭では前原代表の代表就任に対する祝辞がフライ大使から述べられ、前原代表が民主党の衆院選における大敗に言及すると、「大きなふれは次のホープでもあるのではないか」との認識が大使から示された。
同時に「民主党も自民党も改革という言葉を使い始めているので、これから本当の改革が行われるのであろう」とフライ大使が自らの予想を語ると、前原代表は「真の改革をやっていきたい」と応じ、税金の無駄遣い一掃、分権国家の確立を目指していくと強調。「民主党は役所など、中央の権限を断ち切って(改革を進めていく)大きな力をもっている。それは民主党にしかできない」と、前原代表は重ねて語った。
それに対しては、30数年前に行われたイギリスにおける自治体改革を参考にするようフライ大使から提案があり、代表もイギリスに学ぶことは多いとの認識を示した。
イラク問題に関しては、フライ大使側から先に言及があり、サマワからイギリス軍が来年5月に撤退するとの報道について、「そういった決定がなされたことはない」と指摘。永久的な駐留は否定しつつも、5月徹底の報道根拠はないと明言した。
続いて、憲法改正をめぐる議論はどうなるかフライ大使から問われたのに対して、前原代表は、「憲法改正には非常に厳しい改正の条件がある」と述べ、両院議員の3分の2の賛成、国民投票における過半数の賛成票が必要であることなどを列挙。「与野党強力しながら行っていく大事業だ」と語るとともに、拙速な行動はつつしみ、十分な議論が必要とする考えを改めて強調した。
フライ大使は憲法改正には10年かかるとの自らの考えを示し、どう見るかとの質問に前原代表は「5年くらいのスパンでとの予測のもと、じっくりと時間をかけた方がいい」と語り、憲法9条については「難しい問題になる」と述べた。
日本の国連安保理常任理事国入りをめぐっては「日本支持」の立場をとってきたイギリスとして「非常に残念だった」と語られたのに対して、前原代表はその協力に改めて謝意を示すとともに、グランドデザインなき日本外務省交渉のなせる業と分析してみせた。
次に、郵政民営化に向けた民主党の対応をフライ大使から問われたのに対して、前原代表は、郵便ネットワークを国が担っていく体制をとっていくとするとともに、実質的に郵貯・簡保は廃止していく形を民主党案に盛り込んでいくと考えを示した。
民主党にとっての大きなハードルは何かとの大使の問いには、「一人ひとりの意識変革が一番重要」と前原代表は語り、本気になって政権交代を考えている議員・候補者が何人いるかを問い直し、国民から政権政党として認知されていくことの重要性を指摘。そのためにも、主要政策については常に対案や方針を示していく姿勢を貫くとした。
同時に、衆院選敗北を踏まえ、戦略的なメディア対応の必要性を前原代表は強調した。
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