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2005/10/11
前原代表、各国大使らの表敬訪問を受け、率直な意見交換行う


前原誠司代表は11日午後、党本部で、タン・チン・ティオン駐日シンガポール共和国大使、マレー・マクレーン駐日オーストラリア大使、ベルンハルド・ツェプター駐日欧州委員会代表部(EU)大使の表敬訪問を相次いで受けた。

 シンガポール大使との会談では、アジア地域と日本外交に関して意見交換が行われた。前原代表は、日米関係について、良いものにしていきたいが、戦略性と自立性について問題意識を持っていると表明。前原代表はまた、中国やインドと日本の関係について意見を語ったほか、アセアンについては、歴史的なつながりの強い対等なパートナーとして、日本政府はFTA(自由貿易協定)交渉を推進すべきだと述べた。会談には、鳩山由紀夫幹事長、浅尾慶一郎『次の内閣』ネクスト外務大臣、末松義規国際局長が同席した。

 オーストラリア大使との会談の席上、前原代表は、訪問の希望を伝えるとともに、イラク情勢を提起。派遣中の自衛隊を撤退させるべきとの立場にあると断った上で、豪軍による自衛隊の安全確保のための警備に感謝の意を表した。また、豪軍が来年早々に撤退するとの報道について問い、大使は、事実ではなく、現在何も決定していないと否定。暦よりもイラク軍の訓練の進捗具合などを見た上で、米・英・日・イラクと相談して決定されるとの考えを示した。

 大使から、民主党の経済改革案を提出するのかと問われた前原代表は、真の改革を競争したいと述べ、(1)公務員制度改革、(2)国と地方の関係の抜本的見直し、(3)省庁の再々編、(4)特別会計のチェックを、4つの柱として列挙。会談ではこのほか、両国の交易関係、米国産牛肉輸入再開問題などが話題に上った。鳩山幹事長、浅尾ネクスト外務相、長島昭久ネクスト防衛庁長官、末松国際局長が同席した。

 EU大使との会談には、鳩山幹事長、浅尾ネクスト外務相、末松国際局長、犬塚直史国際局副局長が同席。前原代表は、EUの対中武器禁輸措置について、軍事費上昇など、地域情勢に懸念を持っている向きがあると紹介し、大使は、中国に対しては行動規範があり、いかなるものを購入できるかについては明確な物差しがあるので、懸念には及ばないとの認識を示した。

 前原代表と大使はまた、6者協議と北朝鮮問題について意見を交換した。前原代表は、北朝鮮に対して、核の平和利用についての信頼関係を求めた後に、支援の問題があるべきなどとの考えを述べた。
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