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2004/08/03
【参院本会議】江田議員、年金、イラク問題めぐり首相を批判
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民主党・新緑風会の江田五月議員は3日、参議院本会議で小泉首相のサミット報告に対する質問に立ち、参議院選挙総括、日歯連事件、イラク問題、改正年金法の問題点等について、静かな口調ながら厳しく小泉首相を追及した。
江田議員は冒頭、欧米先進国と比べ飛びぬけて高い自殺率、ほぼ最低に位置する1・29を記録した合計特殊出生率、農業をないがしろにした結果として陥った食糧自給率40%といった日本の現状を指摘した上で、「こうした日本の国民生活に対してサミットに出席し、何か感じるところはないか」と首相に質した。首相は「子育ての喜びを実感しながら次世代を育むことができる社会を目指す」などと、原稿の棒読みに終始した。
続いて江田議員は、民主党が改選議席数、比例代表の獲得票数でも第一党となった参議院選挙について「自民党、与党は勝ったのか」と首相に質問。3年間の小泉政権の信任を問い、年金制度改革、自衛隊の多国籍軍参加を争点とした参議院選挙で示された民意をどう受け止めるか、答弁を求めた。首相は「自民党は勝ったとは言えない。しかし与党全体で60議席を確保している」とし、民意については「自民党も野党の声にも耳を傾け、反省すべきは反省し、しっかりと改革を進めろとの声と受け止める」などと語った。
日歯連疑惑については、自民党が何も変わっていないことを象徴する事件だと江田議員は指摘。1億円の小切手を受け取りながら「記憶がない」などと居直り続ける橋本元首相に対して、証人喚問を行うよう首相に求めた。しかし、首相はあくまで「調査中なので見守る」との姿勢に終始。江田議員が「粉飾決算は厳しく処罰される行為だ」と厳しく指摘し、収支報告書の記載義務の強化、記載内容の確認システムづくりの必要性に言及したのに対して首相は「各党・会派においてさらに議論を深めていただきたい」などとごまかした。
イラク問題については、江田議員が自衛隊の多国籍軍参加をサミットの日米首脳会談時に首相が単独で表明し、国会や国民への説明を後回しにした点を改めて批判。「非戦闘地域に自衛隊を派遣する」というイラク特措法が定める派遣条件を満たす地域が存在しない今、自衛隊を撤退させるべきとの考えを示した。小泉首相は「サマワは非戦闘地域の要件を満たしていると判断している」などとして、撤退の意思がないことを改めて表明した。
改正年金法の問題点について江田議員は、負担の上限と給付の下限、年金財政を見通す元データとなる合計特殊出生率等が法案成立まで偽りの数字であったこと、また改正法には40カ所もの過誤が判明した点を列挙し、「改正年金法は形式的にも内容的にも破綻している」として改正年金法廃止法案の正当性を主張。年金審議を避けるために国会会期をたった8日間に短縮した小泉首相の政治姿勢を「国会を何だと思っているのか。民主主義は単なる形式ではなく、精神だ」と厳しい口調で批判した。
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