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2004/08/04
岡田代表、中国共産党中央書記と会談


 民主党の岡田克也代表は4日、中国共産党の何勇・中央書記処書記ら一行と党間交流、日中関係、地域安全保障などについて会談した。

 何書記は両党間の交流について「日中関係の発展に寄与してきた」とこれまでの多様かつ多層的な交流の成果を強調。その上でアジア地域の平和と安全のために「両党の友好関係を一層深めたい」と今後の党間交流への抱負を語った。また、民主党の「歴史認識」および「台湾問題」に対する考え方については賛意を示した。

 日中関係について岡田代表は「日本外交の最大の課題は、日米同盟を堅持しつつ、中国とどう良い関係を構築していくかである。日中関係の安定はアジア地域の安定にとって大変重要である」との認識を示した。台湾問題については「台湾の一方的独立に反対であり、かつ台湾に対する武力行使にも反対である」との従来からの党見解を説明。

 岡田代表はまた、昨年の西北大学での日本人学生のトラブルや最近発生した重慶サッカー場での日本人に対する中国人観客の厳しい対応を例に挙げ、国民レベルの交流についての懸念を表明した。「個々の現象の背景にあるものを政治家は理解し、根本的な解決に取組む必要がある。今後、国民レベルの相互理解を深めたい」と語った。

 何書記は重慶での問題について「中日両国の発展が重要であり、こうした不愉快な問題の発生を望んでいない」と率直に述べた。すでに当該地域の共産党と政府の責任者がこの問題に対処していると説明し、「中日関係の主流の問題ではなく、友好協力こそ両国間の主流である」との認識を示した。

 会談には、仙谷由人政策調査会長、北橋健治役員室長、藤田幸久国際局長、島聡役員室長代理、末松義規『次の内閣』ネクスト外務副大臣、長島昭久同ネクスト防衛庁副長官、森ゆうこ国際局副局長が同席した。
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