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2005/03/04
若者が夢の持てる政治の実現目指す 岡田代表が小田原での講演で
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岡田克也代表は4日、神奈川県小田原市で行われた「民主党タウンミーティング」で「民主党政権になれば日本はこう変わる」と題して講演し、参加者と活発な意見交換も行った。
今回のタウンミーティングの司会を務めた阪口直人神奈川県第17区総支部長は冒頭の挨拶で、「政治の基本は、皆さまの声に耳を傾けること。そして、その声を政策に活かしていくことだ」と述べ、活発な意見交換を呼びかけた。齋藤勁参議院議員(党神奈川県連代表代行)、首藤信彦衆議院議員、ツルネンマルテイ参院議員もそれぞれ激励の挨拶を行った。
続いて、岡田代表が講演。かつてカンボジアPKOの視察で阪口総支部長に会った時の思い出を披露し、「国民のために、世界のために、がんばってもらいたい」と激励した。そして岡田代表は、「次の総選挙で政権を交代させるとはっきり約束している。その自信もある」と政権交代にかける自らの思いを述べ、「政権を変えて、国民の手に政治を取り戻す」ことの必要性を説いた。
次に岡田代表は、「どういう政策を実施し、どういう日本にしていくか」として幾つかの政策を例に、民主党の考える方向性を説明した。第一に岡田代表は外交を取り上げ、日米関係の重要性は指摘しつつ、米国の後に従う形の小泉政権の外交姿勢には苦言を呈し、「米国には、力が強いだけに、もう少し謙虚であってもらいたい」とも述べた。そして岡田代表は、アジアを「世界で最も豊かで、最も平和になる可能性を秘めた地域」だとして、アジア外交の重要性を指摘。「(日本は)現時点で最も豊かな国として、しっかりと役割を果たしていかなければならない」と述べた。
第二に岡田代表は、「若者が夢が持てる、そういう政治にしていかなければならない」と述べ、「将来に対してこの国が持続可能でなければ、夢は持てない」として、社会保障制度の改革の重要性を改めて指摘。与野党協議については、スウェーデンでの取り組みを例に挙げた一方、「小泉首相をはじめ、自民党には本当にやる気があるのか」懸念も表明した。また、昨年の参院選のマニフェストにも明記されている民主党の年金制度改革案を説明。高齢者医療の問題も取り上げながら、「負担は重くならざるを得ない」として、「いかにして無駄のない効率的な制度をつくり上げるか」が重要だと改めて指摘した。
財政の問題についても、現状に強い危機感を示した岡田代表は、「増税の話の前に、いかにして、使うお金を減らしていくか」を真剣に議論すべき時だとして、「これからの新たな公共投資については、相当厳選してやっていかなければならない」と指摘。教育の問題に関しても、公立の小中学校の立て直しが急務だとして、「文科省が上から号令をかけてやるのではなく」、教師・子ども・父兄らによる「現場からの改革」こそ必要だとした。
岡田代表は、第三に地域の再生の重要性も指摘。自らが全国を周っている感想として、「どこに行っても地域はがたがたになっている」とし、「地域を信じる、国民の皆さんの英知を信じる」ことが重要で、「それを信じないのが中央集権」だと指摘。「それぞれの創意工夫で街づくりや地域づくりをする」ことこそが、真の地域再生であることを説いた。
また民主党が、自らを「野党」でなく「政権準備党」と呼ぶことにしようとしていることを岡田代表は紹介し、返す刀で「批判ばかりで余裕のない自民党は、野党準備党だ」と切って捨てた。その上で岡田代表は、政権準備政党として、「政権を監視し、時には批判することも重要な役割だが、それ以上に次の選挙で政権を獲る、そのために準備していくことが、より重要だ」と指摘して、講演を締めくくった。
今回のタウンミーティングでは、質疑応答を重視。参加者の皆さんからは、移民の受け入れ、ゆとり教育など教育のあり方、北朝鮮による拉致問題など、政策に関して多岐にわたる質問が相次いだほか、岡田代表自身の家庭での教育方針や、政治家を目指した理由・きっかけ、影響を受けた政治家・尊敬する政治家、ストレス解消法などを尋ねる質問も飛び交い、岡田代表は上着を脱いで一つひとつの質問に丁寧に答え、タウンミーティングは盛況のうちに幕を閉じた。
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