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2005/03/12
岡田代表、島根県へ 農業者・消費者との意見交換など各地を訪問


 岡田克也代表は12日、雪の降りしきる島根県を訪問。斐川町長との懇談、荒神谷遺跡視察、農業生産者・消費者との意見交換、党島根県連大会での挨拶など、精力的に日程をこなした。

 岡田代表らはまず、簸川郡斐川町にある荒神谷博物館を訪れ、斐川町長と懇談。多くの銅剣などが出土した荒神谷遺跡も視察した。続いて岡田代表ら一行は、斐川町内で、農業生産者・消費者と意見交換を行った。冒頭、挨拶した岡田代表は、所得補償中心の農政への転換を主張し、多くの反響を呼んでいる党の農林漁業再生プランについて説明。農林漁業政策に力を入れている民主党の取り組みを紹介した。参加者からは、米国産牛肉の輸入再開、農村での後継者不足、自給率の低下、中山間地の農村の抱える問題などについて様々な意見が寄せられ、岡田代表はそれらの質問に丁寧に答え、「今の農業の現状は非常に残念だ。若い人が希望をもって取り組むことのできる農業にしていかなければならない」などと指摘した。

 続いて岡田代表らは松江市に移動し、市内で開催された党島根県連の大会で激励の挨拶を行った。濱口和久党島根県第1区総支部長の司会の下、内田敬県連代表に続いての挨拶の中で岡田代表は、「完全に日本は政権選択の時代に入った」と前置きした上で、次の総選挙で政権交代を実現し、単独で民主党政権をつくることが、代表としての使命だと強調。300小選挙区のうちの170議席の獲得も、「十分視野に入ってきた」とした。また岡田代表は、全国47都道府県を回っている実感として、地域でも確実に変化が起こっており、「民主党への期待を実感する」として、変革のマグマは島根でも蓄積されていると指摘。島根県での議席獲得に、一層の努力を促した。

 続いて岡田代表は、年金制度抜本改革をめぐる与党との幹事長レベルでの議論に触れ、「一刻も早く抜本改革をというのが国民の願いだ」としつつ、具体的な内容を期限を切った形で議論する必要性を改めて強調。民主党のこうした主張に、「与党も乗らざるを得ないところにきている」と指摘し、年金制度抜本改革に向けた努力を続ける決意を明らかにした。また岡田代表は、定率減税縮減についても、「要は所得税の増税だ」と断じ、甘い経済見通しに立った増税は、明らかに誤った判断だ、と厳しく指摘した。政治とカネの問題についても、まず事実をはっきりさせることが重要だとして、橋本元首相の証人喚問を未だに実現させる気も見せない与党側の対応を批判。カネによって政策が歪められることがあってはならないとして、この問題の重要性を改めて指摘した。そして岡田代表は、国民全体のための政党なのか、特定の利害を持った人のための政党なのかが、民主党と自民党の最大の違いだ、と強調し、講演を締めくくった。

 この後、岡田代表一行は安来市の足立美術館を訪れ、雪に覆われた庭園や横山大観らの絵画を鑑賞した。なお、今回の島根県訪問には、佐藤公治衆議院議員が同行した。
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