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2004/10/14
【参院本会議】千葉議員、危機意識なき小泉首相の政治姿勢を批判


 参院本会議で14日、民主党・新緑風会の千葉景子議員が代表質問に立ち、小泉首相の政治姿勢、外交課題、政治とカネの問題、経済政策全般、内政課題等について質した。

 千葉議員は全国各地に及んだ台風被害に言及し、激甚災害指定の見直しと被災者生活再建支援法による対象に住宅本体部分への再建支援を含める改正を行うよう首相に求めた。

 国連安保理常任理事国入りについて千葉議員は、核保有国や他の理事国と異なった観点からの国際平和維持への関与が求められているにもかかわらず、小泉首相は常任理事国入りのみが自己目的化している点を問題視した上で、国連安保理常任理事国入りにはアジア諸国民との和解を達成し、歓迎される環境づくりが必要と指摘。「総理が靖国神社参拝に固執される限り中国の賛同は得られない」と断じた。

 米軍の再編・日米地位協定の改定について千葉議員は、首相に情報開示を求めた。また、米軍ヘリ墜落事故の調査をめぐっては、運用によって日米合同捜査ができるにもかかわらず、米軍の裁量で拒否されるのが実態であることを問題視し、「地位協定本体の見直し以外、根本的な解決策はない」と指摘した。小泉首相は「米軍再編について正式な提案はない」とし、議論開示も拒否した。

 日本歯科医師連盟の自民党旧橋本派へのヤミ献金事件については「一億円の小切手を受領した橋本元首相、同席していた青木幹雄・自民党参議院議員会長、野中広務・自民党元幹事長ら旧橋本派幹部が起訴見送りとなったことは到底納得できない」と千葉議員は断じ、証人喚問を通じて自民党の迂回献金手法の真相を明らかにすると共に、迂回献金システムの禁止・罰則の強化を含む政治資金規正法の改正・強化を行うよう小泉首相に求めた。

 小泉首相は「政治資金をめぐる不祥事が後を絶たないことをきびしく受け止めている」との考えを示したが、政治資金規正法に乗っ取って適正に処理しなければならないのは明らかだなどと一般論に終始。証人喚問については「国会において決められるべき問題。各党・各会派において充分議論を」と答弁するに留まり、自らの考えを示さなかった。

 最後に千葉議員は小泉首相の所信表明演説について「残念ながらわが国が置かれている状況への危機感を感じさせるご自身の言葉や説得力ある内容は微塵もなかった」と改めて断じ、今や政権交代が必要であることは誰の眼にも明らかだと締めくくった。
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