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2004/10/18
【衆院予算委】原口議員、北朝鮮問題や日歯連問題で首相を鋭く追及


 18日の衆議院予算委員会の基本的質疑で、民主党として3番目に質問に立った原口一博衆議院議員は、まず前原議員の質疑の中で細田官房長官が、北朝鮮の核開発が進んでいると明言したことに触れ、小泉首相の認識を問い質した。首相は「確実な情報は発表できる段階ではない」とした。細田官房長官は、北朝鮮が言っているので「兵器化と言っても何の齟齬もない」と答弁したが、原口議員は、官房長官が北朝鮮が日朝平壌宣言に違反していると明言しているのと同義だとして、重大な問題だと指摘。平壌宣言は破られているとの認識でいいか、との追及に対して答弁に追われた官房長官はさらに、「100%平壌宣言違反の状態が生じているかどうかは、これからの議論でけっこう」と開き直った。

 また北朝鮮による拉致問題に関しても原口議員は、先日の日朝実務者協議で日本側が実行犯の裁判記録や供述記録の提出を求めたか、今後求めるつもりはあるか、などと具体的に質したが、具体的な答弁はほとんどないまま。原口議員は、「拉致被害者の家族の皆さんをいつまで待たせるつもりなのか、こんなことをいつまで許すのか」とし、拉致問題を政治利用しないよう、首相に釘をさした。

 原口議員は日歯連問題についても詳細な資料をもとに次々と質問を繰り出したが、特に小泉首相が自民党総裁として、調査を命じたのかどうかを厳しく質した。首相は厳しい追及に、「党として調査してしかるべき対応をしている」と明言。「誰が責任者か、誰に命じたか」と原口議員にはさらにたたみかけ、「党の問題だから、責任者は総裁の私だ」との答弁を引き出した。しかし、報告書の期限について首相は、「今後、調査の段階を見て発表する」として明らかにしなかった。さらに、日歯連から旧橋本派への1億円献金事件について質問した原口議員に対し、首相は「この問題は党の問題ではない」「個人に対する献金と、政治団体への献金、政党への献金とは違う」などと逃げの姿勢に終始。原口議員は、首相には「全く解明の気持ちがないということがよく分かった」と断じた。
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