ニュース
ニュース
2006/05/28
「本当の議会制民主主義確立のためにも政権交代を」徳島で代表


小沢一郎代表は28日午後、徳島県を訪れ、県内の企業・団体を精力的に訪問するとともに、市内のホテルで党支持者との懇談や経済団体および関係企業との意見交換を行った。意見交換には、県連代表の仙谷由人衆議院議員(『次の内閣』ネクスト厚生労働大臣)、高井美穂衆議院議員(男女共同参画推進本部副本部長)、県連幹事長の橋本幸子阿南市議会議員、中谷智司県参議院選挙第一総支部長も同席した。
 
 意見交換で挨拶に立った小沢代表は、任期は前原代表任期の残存期間である9月までであることを改めて明らかにしたうえで、しかし、来年の参議院選挙を目指した場合、9月の代表戦後に準備を始めるのでは時間が足りないとの認識を示し、「候補者選びと地元の皆さんへのお願いのご挨拶だけは、この任期中に、いわばお盆前に何としても全国を歩きたいということで今日は伺った」と述べた。
 
 同時に、「勝負は29ある一人区で決まる」と語った代表は、来年の参議院選挙は自民党の65議席の改選期にあたり、自公との議席差は15しかない現状にあっては、この改選で2年前の参議院選挙で民主党が勝利したときと同様に民主50対自民49という議席比になれば参議院での自公の過半数割れは可能だと分析。「十分戦えるし、それがわれわれの政権への大きな一歩になるだろうと思っている」と述べ、民主党へのご理解を求めた。「四国4県のうち3県の候補者が決まるという大変いい状況にあるので、勢いでがんばっていきたい。ご期待いただきたい」とも語るとともに、日曜日の時間を割いて出席いただいたことに心からの謝意を示した。
 
 意見交換のなかで、政権交代して何をしようとしているのかと問われたのに対して代表は、小泉首相は5年間、改革を叫び続けてきたが、結果的にはいわゆる戦後体制・官僚支配は何も変わっていないとまず指摘。「行政でいうと中央官僚のコントロールによる規制社会は基本的に限界にきているのではないか。また、戦後の矛盾が毎日の問題や現象を引き起こしているのではないかと思う」との見方を示し、戦後のあらゆるしくみの本当の意味での改革をしなくてはならないと表明した。「ぜひ政権をとって、何とかして本当の意味での改革をやり遂げたいと思っている」と重ねて力説した。
 
 また、政治には何ら期待していなかったし、自民党はもちろん民主党も好きではないと断言したある企業経営者からは、「ただ、あなたになら期待できる」として小沢代表への強い支持と期待の声が寄せられた。
 
 意見交換後に改めてマイクを握った小沢代表は、「いただいた貴重なご意見を自分の胸に畳み込んで、何としても頑張っていきたいと思う」と表明したうえで、政権交代のない民主主義はあり得ないとする持論を改めて提示。「今度の(総選挙で)政権交代ができないと、本当の議会制民主主義は日本では定着しないことになる。そうなると、待っているのは悲劇だけだ」とも分析し、「政権交代を成し遂げ、そこから構造改革、世直しが始める。その役割をわれわれが担わなければいかんというつもりでいる」と語った。自分自身の政治生命をかけて、その大目標を何としても達成したいとも力をこめて訴え、挨拶を締めくくった。
記事を印刷する