ニュース
ニュース
2004/10/20
【参院予算委】小川議員、裏献金・迂回献金問題を中心に小泉内閣の姿勢を質す


 20日、参議院予算委員会で総括質疑が始まり、民主党のトップバッターとして小川勝也参議院議員が質問に立った。

 小川議員はまず、昨年と今年の衆院選・参院選で、比例でいずれも民主党が第一党となった事実を挙げ、小泉内閣への「実績評価を国民が下した選挙だったが、率直な感想を」と小泉首相に問うた。しかし首相は「野党の議席を集めることによって(民主党は)躍進された」などと、早くも他人事のような答弁。

 小川議員は、台風による倒木被害や地球環境問題にも触れた後、「政治とカネの問題に触れざるを得ない」として、まず1億円の裏献金事件を取り上げ、「この(政治の)世界の常識と外の世界の常識が合致しなくなってきている」と指摘。政治資金規正法について「透明性と公開性がこの法律の主旨」であり、今回の問題は「民主主義の根幹に関わる問題だ」とし、首相の認識を質したが、首相は「政治資金規正法を守らなければいけないのが前提だ」などと、はぐらかした。小川議員が、首相自ら自民党総裁として疑惑解明の調査の陣頭指揮をとるべきだと迫ったのに対しては、首相は「平成研の問題と自民党の問題と混同されているきらいがある」とし、「どういう問題なのかということを自民党としても調査する必要があるということで、幹事長に指示している」と、疑惑解明に積極的な姿勢は見られずじまい。小川議員は、「どうしても分からないということになったら、本人に来てもらうしかない」と断じ、橋本元首相や村岡元官房長官らの証人喚問を強く要求した。

 また小川議員は、「最大の問題は迂回献金だ」として、「迂回献金は自民党、国民政治協会の中であるのか」を質した。首相は、「迂回献金は、あってはならないことであり、幹事長からの報告でも、そのようなことはないと報告を受けている」とし、「迂回献金がなかったのではなく、法的に立件されるまでのものはなかったということではないのか」と迫った小川議員に対しては、「個別事案のことで私には分からない」と逃げの答弁。政治資金規正法の改正について、首相の指示を質した小川議員の質問には、「どういう点を正していけばいいか、各党間それぞれの立場があるだろう」「よく協議して改善案の成案を得て、今国会中に成立にこぎつけて欲しい、という指示をした」として自らの考えを全く示そうとしなかった。

 小川議員は最後に、「今国会でしっかりとした政治資金規正法の改正を行うこと」を要請しつつ、「透明性・公開性を確保し、国民に信頼される土俵をつくりながら、政権交代を目指して民主党も頑張ってまいりたい」との決意を述べて質問を締めくくった。
記事を印刷する