ニュース
ニュース
2004/10/21
【参院予算委】ダイエー再建、南野法相、三位一体改革などを3議員が質す


 参議院予算委員会が21日午後も開かれ、民主党から直嶋正行(規制改革担当ネクスト大臣)、簗瀬進(ネクスト法務大臣)、辻泰弘の各参議院議員が質問に立った。

 直嶋議員はダイエーの再建策に関して、「国民負担が出ないように」求め、村上規制改革担当相は「気持ちは委員と同じ。極力小さくなるよう努力したい」答弁。谷垣財務相も「産業再生機構法の真価が問われる。最小限になるよう祈るような気持ちでいる」と答弁した。さらに直嶋議員は、「産業再生機構法の趣旨を生かし、雇用の確保を」と求めた。直嶋議員は、この間のダイエー再建策めぐる経過で金融機関が有利になるような産業再生機構を利用した再建策になったのではないか、産業再生機構から抗議の書簡がきたのではないか、などを中川経済産業相、細田官房長官に質した。

 簗瀬議員は、南野知惠子後援会に日本看護連盟から総額10億円を超える寄付がなされていること取り上げ、「公正、厳正な法相の職務と相容れない」と批判。南野法相は、「私の政治資金団体ではない」「看護の仕事だけでなく、DVや福祉など女性、弱者の地位向上ための仕事もしている」と答弁。簗瀬議員は「選挙の年に寄付が大幅に増えている。当選以来32回国会質問し、そのうち78項目が看護の関係」と迫った。これに対しては「私の政治管理団体ではないので分からない」との答弁を繰り返した。さらに簗瀬議員が「あなたと看護連盟との関係」を質したのに対して、法相は「顧問であったことはあるが、関係はない」と答弁。簗瀬議員が「いつ顧問だったのか」とたたみかけると「政務官であった時と、現在は顧問ではない」と答弁。大半の期間が顧問であったことを認めた。簗瀬議員は社団法人として日本看護連盟、政治団体として日本看護連盟、個人の後援会の三つの団体を経由することは「マネーロンダリングでなないか。行政としてチェックすべき」と、所管の尾辻厚労相に質した。厚労相は「峻別を指導していく」と答えた。簗瀬議員は他に、日本歯科医師連盟からの1億円ヤミ献金事件での起訴猶予と不起訴処分の違い、司法制度改革についても質した。

 辻議員は冒頭、台風23号の被害に関して「場合によっては補正予算を組み、対処を」と質問。谷垣財務相は「現段階では当初予算で十分。補正は考えていない」と答弁。辻議員は三位一体改革に関して「義務教育と生活保護は憲法上の規定もある。さらに閣議決定もある」として、財政的な視点だけではない議論を求めた。これに対して細田官房長官は「経過を踏まえるが、これからの議論。必要なら閣議決定の見直しもある」と答弁。尾辻厚労相も「自立がキーワード。避けて通れないのが生活保護」と答え、見直しを示唆した。辻議員は他に厚生労働省のプール裏資金、兵庫県労働局、広島労働局の不正などの問題を質した。
記事を印刷する