ニュース
ニュース
2004/12/02
駐日欧州委代表部大使が党本部を訪問 国際協調路線を相互に確認


 ベルンハルト・ツェプター駐日欧州委員会代表部大使は2日、岡田克也代表及び川端達夫幹事長を党本部に表敬訪問した。民主党からは、藤田幸久国際局長及び北橋健治役員室長が同席した。

 ツェプター大使は冒頭の挨拶の中で、現在ヨーロッパでは変化の動きが早いことを強調し、その例としてEU憲法について触れた。ツェプター大使は、EU憲法がすでにローマで調印済みであり、国民投票にかける国などがあり発効は困難との見方もあるものの、2006年には発効すると確信していると語った。またトルコのEU加入問題についても、来春には加入交渉が始まると思っていると語った。

 次に大使は、バローゾEU新委員長が、政策の優先順位を(1)経済、(2)環境、(3)テロとの戦いとしており、経済の問題を第一に掲げていること、経済改革には困難がともなうこと、および市場経済だけでは全ての問題が片付くわけではないこと等について語った。これに対して岡田代表は、日本の方が経済問題では先に困難にぶつかっており、EUの参考になるかもしれないと語り、財政問題・少子高齢化社会での社会保障の再構築・自立できる地域経済の育成が大きな問題であるとの認識を示した。さらにツェプター大使は、地域経済の中で大きな地位を占める農業を例にとって地域の自立について語り、これに対して岡田代表は、EUの農業政策は大いに参考になると語った。

 最後にツェプター大使は、日本はアジアにおけるもっとも信頼できるパートナーであると語るとともに、国際協調による国際秩序の構築が正しい道であり、その中心は国連であるべきであると語った。そして、日本とアメリカの緊密な関係に配慮しつつも、日本とEUが協力して、アメリカのブッシュ第二期政権を国際協調に導くこと、また日本があらゆる国際舞台で活躍することが重要であると語った。
記事を印刷する