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2006/05/30
小泉首相の年金軽視の姿勢が年金偽装を招いた 渡部国対委員長


民主党国会対策委員会の役員会が30日午前、国会内で開催され、冒頭の挨拶で渡部恒三国対委員長は、年金偽装問題に関して、小泉首相らの責任を厳しく追及していく姿勢を明らかにした。

 渡部国対委員長はこの中で、「会期が残りわずかになってきた」今国会で、後半は与党の3分の1の議席しかないにも関わらず、「ほぼ野党ペースで国会の審議が進められている」と指摘。「自民党の国対委員長でなくて良かった」と出席議員を笑わせた。

 その上で渡部国対委員長は、年金偽装問題に言及。早朝からの党の勉強会に出席してきたことにも触れつつ、「もちろん個々の役人の責任を見逃すわけにはいかない」が、問題の「根本は自民党政治」にあるとし、「特に小泉君が総理になっての、政治に対するこの姿勢、年金や医療を軽んじる姿勢が、このようなことを生み出してきた」と厳しい批判を加えた。

 そして、「残された会期で徹底的に追及していかなければ、われわれ野党として、国民の皆さんへの責任を果たせない」とし、「年金安心100年と言っていたのが、2年も安心できなかったのだから、これは徹底的に小泉首相の責任を追及して、国民の皆さんへの責任を果たしていこう」と力強く語り、各議員の一層の奮闘を呼びかけた。

 役員会後の記者会見でも、荒井聰国対委員長代理がこの問題に改めて触れ、責任の所在がよく分からないといった村瀬社保庁長官や川崎厚労相の発言を、「きわめて無責任だ」とした上で、社会保険庁の存在する意味そのものが失われていると指摘。「国民皆保険制度自体が破綻していることが、徴収サイドからも明らかになった」として、国民の大きな関心が寄せられていることからも、年金偽装問題の厚生労働委員会での集中審議を求めるとともに、背後にある国民年金の問題そのものについて深い掘り下げが必要だ、などと述べた。
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