ニュース
ニュース
2005/10/14
【参院本会議】家西議員、自立支援法案に反対の討論行う


参議院本会議が14日午前開かれ、障害者自立支援法案に対し、民主党・新緑風会を代表して家西悟参院議員が反対討論を行った。

 家西議員はこの反対討論の中で、2003年にスタートした支援費制度について、「障害者の日常生活や社会参加が支えられ、前進したことも事実」だとしつつ、障害者自立支援法案に、障害・福祉サービスでの応益負担が盛り込まれたことを問題視。「障害者や当事者支援団体は怒りを爆発させた」とし、グランドデザイン案に十分な意見を述べる間もなく、今年2月に突然法案が提出されたことに、「当事者には説明はないのか、だましよった、と政府に対して障害者の方々から大反対の合唱が浴びせられた」との経緯を改めて振り返った。

 その上で家西議員は、7月の参院本会議で民主党の平田健二議員の質問に対し、小泉首相が、「のべ500回にわたり説明や意見交換を行うことなどを通じて、様々なご意見・ご要望を承ってきた」とした答弁について、その実態が正しくないことを明らかにし、「厚生官僚のでたらめな答弁書」だと厳しく指摘した。

 家西議員は更に、「障害者施策が大きな転換点にあることは、私ども民主党も十分認識している」としつつ、小泉首相の進める「構造改革」が、「社会的弱者の方々の生きる権利と喜びを奪い、生活不安・社会不安を呼び起こしている」と批判。「政治の力というものは、まさに障害者や社会的弱者の方々に及ぼさなければならないと考えている」と力強く述べ、「既に海外40カ国あまりで立法されている『障害者差別禁止法』制定に取り組もう」と呼びかけた。

 最後に家西議員は、政府・自民党に対して、応益負担の凍結、「制度の谷間」の解決、当事者の参加・意見反映などを強く求め、民主党が、「障害者や国民のセーフティネットを守り続ける政策を掲げ、生命と健康を大切にする社会の実現のために、政治力を高める」とともに、「政権交代をめざす責任政党として、官僚に頼ることなく、いつでも自民党・政府と話し合う用意がある」と宣言して、討論を締めくくった。

 なお討論後の採決で、本法案は、賛成127、反対99で可決された。
記事を印刷する