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2005/10/31
「憲法提言」を了承 民主党憲法調査会総会


民主党憲法調査会の総会が31日午後、党本部で開かれ、党の「憲法提言」が了承された。この提言は、憲法改正に向けた党としての国民的議論のたたき台になるもので、今後もさらに党内での議論は続けられる。

 総会は古川元久事務局長の司会の下に進められ、冒頭に枝野幸男会長が挨拶した。会長は、国会の会期末を控えて「議論の空白期間が長くならないよう、今日総会を開催した」と語り、自民党が発表した憲法改正案については、「憲法問題を結党50年の行事にするのはおかしい。細かいところと、言葉になっていないところがある」と指摘した。そして、「国民的なコンセンサスを得るために、地道に着実に議論していきたい」と民主党の姿勢について述べた。

 「提言」は、第1章「未来志向の憲法を構想する」、第2章「国民主権が活きる新たな統治機構の創出のために」、第3章「『人間の尊厳』の尊重と『共同の責務』の確立をめざして」、第4章「多様性に満ちた分権社会の実現に向けて」、第5章「より確かな安全保障の枠組みを形成するために」の5つの章からなり立っている。会長は提言について、第2章から第4章まではすでに小委員会報告を調査会総会で承認していること、第5章は前回総会での議論を役員会で受け止めて再提起していること、第1章は国のあり方の理念についてなので別途議論を進めていくことを説明し、「国民的議論を行うための素材を提供することが政党としての義務だ。その意味で、幅のある提起をしている」と語った。その後、参加した国会議員との間で多方面にわたって活発な質疑が行われた後、「提言」は了承された。

 総会後に記者団の質問に答えて枝野会長は、この「提言」においては、「集団的自衛権をどうするかは、その幅の中にあり、決めていない。また、わが国が集団安全保障活動の武力行使を行うかどうかについても、結論を出してはいない」と語るとともに、「できれば47都道府県において、少なくともブロックごとに憲法についてのシンポジウムを行いたい」と語った。
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PDF (→ 民主党「憲法提言」 )
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