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2005/10/31
拙速な米国産牛肉輸入再開に異議あり 鳩山幹事長ら次々に訴え


民主党は31日夕方、「米国産牛肉の輸入再開に異議あり」として、緊急街頭演説会を都内の有楽町マリオン前で開催。鳩山由紀夫幹事長をはじめ、党所属の数多くの議員が次々に、米国産牛肉の拙速な輸入再開に反対する立場から力強く訴えを展開した。

 この中で、笠浩史国民運動委員長の司会の下でマイクを握った鳩山幹事長は、改革の旗を小泉政権から奪い返し、「国民の皆さんと一緒に本当の改革をやる」決意をまず披露。「今日を選んで」、食品安全委員会プリオン専門調査会が、危険部位を除去するなどの条件を守れば、日米の牛肉のリスク差は非常に小さいなどとする答申案をまとめたことに関して、「12月のブッシュ大統領来日直後にも、輸入再開を認めさせる」段取りができているのではないかと指摘し、内閣改造で報道が持ち切りになる日に、「実に綿密にニュースにならないように」米国産牛肉の輸入再開の道を開いた小泉政権の姿勢に、強い疑念を表明した。

 また鳩山幹事長は、米国産牛肉の安全性についても、年齢把握や飼料管理の甘さ、ヤコブ病発生の現状など、様々な観点からまだ検討の余地があり、「もっと正確に、絶対安全だと言えるまで待つべきだ」と拙速な輸入再開に強い疑義を呈した上で、「私たち一人ひとりの命の問題だ」などと、この問題の重要性を改めて訴えかけた。

 なお、鳩山幹事長以外にも、この日の緊急街頭演説会には、山田正彦(『次の内閣』ネクスト農林水産大臣)・篠原孝(農林水産団体局長)・郡和子・田名部匡代各衆議院議員、田名部匡省(両院議員総会長)・和田洋子・佐藤雄平・小川敏夫・郡司彰・蓮舫各参議院議員も参加し、それぞれの専門的立場から力強く訴えを展開。「内閣改造よりも、日本国民の食の安全にとっては、もっと大事な問題だ」、「アメリカの言いなりになって、われわれの食の安全がないがしろにされているのは許せない」などと次々に主張しつつ、「日本の食の安全は、私たち民主党が守っていく」などとその決意を披露した。
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