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2005/09/12
自民の小選挙区独占打ち破る=岡山県で柚木さん、津村さん当選


9月11日に投開票が行われた第44回衆議院選挙。岡山4区では、新人の柚木道義(ゆのきみちよし)さんが2回目の挑戦で初当選を果たした。同2区でも前職の津村啓介さんが当選。これまで自民党が小選挙区の議席を独占してきた岡山県で、地盤も看板もカバンもない若い二人が、草の根選挙の成果を小選挙区での勝利に見事に結びつけた。

 柚木さんと自民党の対立候補のマスコミの出口調査結果はほぼ互角。倉敷市内の選挙事務所では、詰め掛けた支持者やボランティアのスタッフがテレビの前で、一進一退の開票状況を見守った。そして日付が変わった12日午前0時15分、NHKテレビが柚木さんの当選確実を告げると、「やったー」との歓声が爆発した。

 まもなく柚木さんが事務所に到着し、大歓声に迎えられ野外に設けられたステージへ。万歳三唱したあと、マイクをとり、「政権選択の選挙を訴え、真正面から真っ正直に訴えを続けてきた。全国ではこの思いはあと一歩なかなか通じなかったが、『一番の改革は政権交代だ』との信念はいまだ変わらない」と言い切り、大きな拍手を浴びた。

 続けて柚木さんは「岡山4区でしかできない改革があった。それは政治とカネの問題だ。1億円をもらったことを覚えていない人、あるいはその世襲候補に皆さんの血税の使い道を決める資格があったのか」と語り、「岡山4区ではそのけじめがついた。この歴史的な総選挙で全国に向かって有権者の良識を示した」と語気を強めると、集まった支援者から「そうだー」と大歓声が沸き起こった。

 最後に柚木さんは「50年以上も続いてきた世襲の政治を、市民の政治に取り戻した瞬間に参画していただいた有権者の皆さんに感謝するとともに、その責任を私自身が背負って、改革の中身そのものを、国民に明らかにしていく」と決意を述べ、さらに大きな歓声と拍手を浴びた。
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