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2005/09/27
前原代表、定例会見で明日の代表質問に臨む姿勢を明らかに


前原誠司代表は27日午後、党本部で定例の記者会見を行い、小泉首相を相手に明日の衆議院本会議での代表質問に臨む基本的な考えなどを明らかにした。

 前原代表はこの中で、代表質問では、「私の問題意識を、しっかりと国民の皆さんに分かりやすいようにお訴えをしてまいりたい」との基本的な考えを表明。政策課題の前にまず、先の総選挙の総括として、なぜ民主党が大敗をし、どういう問題が残ったのかについて、党としての自己反省も踏まえ問うた上で、「どう考えても、国民投票的な解散については納得ができない」とし、参議院で法案を否決したことで衆議院を解散することは、「悪しき前例を残す」と厳しく指摘した。

 また前原代表は、自公両党の選挙協力があまりにも露骨になっている点も指摘。自民党の総理・副総裁・大臣経験者までが、「比例は公明党に」と呼びかけた実態について、「これは政党政治の危機だと思っている」とし、そういう選挙を許している小泉自民党総裁に、その姿勢を厳しく問う姿勢を明らかにした。

 前原代表は更に、昨日の小泉首相の所信表明演説が、「郵政しか関心がない」ような内容であったことを指摘しつつ、小泉郵政改革の「中身が何が悪いのか、どこをどう変えるべきなのか」といった点について、改革の方向性を競い合う議論を展開していく意欲を示した。

 また、公共事業、談合や天下りの問題などにも絡めて、「税金のムダ遣いを徹底的に質す」姿勢を明らかにしつつ、増税の議論が出てきていることを踏まえ、自民党マニフェストとの整合性について問うとともに、行革なくして増税なしだとして、増税をやるだけの行革を政府はやっているのかどうかについても、厳しく質していくとした。

 年金改革についても前原代表は、まず隗より始めよだ、として、民主党が先駆けて取り組んできた議員年金の廃止について、代表質問で改めてその決意を示すとするとともに、ようやく重い腰を上げた自公両党の対応についても、その中身と本気さを質す考えを示した。また、年金合同会議に取り組む姿勢についても、しっかりと問い質したいとした。

 外交問題についても、特に六者協議後の各国の対応が早くもギクシャクしている現状も踏まえ、日本政府が、日朝平壌宣言の中身をどう担保して、拉致・核・朝銀などの問題をどう包括的に解決するかについて、その決意・覚悟を厳しく質していく姿勢を示した。

 また、三位一体改革についての考え方についても触れることを明らかにした前原代表は、「いかに小泉改革が、中身がなく看板倒れか、国民の皆さんに知ってもらう」ことを主眼に、「いい改革競争ができるような野党の立場を、しっかりと築く代表質問にする」との強い決意を改めて示した。

 前原代表は更に、自民党の青木参議院議員会長がいわゆる日歯連の献金問題で出廷し証言したことについても触れ、「誰かが偽証していることは間違いない」と指摘。この問題を放置しておくことは、政治とカネの問題に厳しく取り組んでいく意味からも、絶対にあってはならないとして、この日歯連の問題について、今回の青木会長の出廷を契機として、「風化させずに取り組んでいく」決意も改めて表明した。
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