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2005/10/26
「呆れ」を通り越して「憤り」を感じる 党首討論後に前原代表
前原誠司代表は26日、2回目となる党首討論を終えて国会内で会見し、「前回も怒りがこみ上げてくる場面があったが、今回は特に、アスベストの問題や地方分権の問題においては(小泉総理は)全く無為無策であるということ。また、地方分権の全体像を全く(描くことも)なく場当たり的に走っていることがわかって、正直びっくりした」と小泉首相の印象を率直に語った。「(そうした実情を)浮かび上がらせることができたことは良かったと思うが、相当この国は心配だなという思いを致した」とも述べ、郵政民営化以外何らビジョンのない小泉首相に日本の舵取りを任せることに危機感を示した。

 ポジティブな成果は何かを記者に問われたのに対しては、行財政改革の具体的な中身について「しっかりとまとめて数値目標も出す」との確約を小泉首相が明示した点を挙げた。また、アスベスト対策についても、「きびしく監視していく」との姿勢を示した前原代表に対して小泉首相が今後の対応を約束した点を「極めて重い」と受け止めた。

 その上で前原代表は「ムダを削ることが小さな政府なのだ」と述べた小泉首相の発言を取り上げ、ムダの削減の前に自民党が増税路線を打ち出した点をめぐり「自民党総裁としては(ムダの削減は)できない選択であることを自らおっしゃったことになる」と分析。具体的にどういうムダ削減策を小泉首相が打ち出すか、対案を示しながら注意深く見守っていく考えを表明した。

 また、地方分権論については、「地方にできることは地方に」との主張を繰り返し示してきた首相としては明確な最終ゴールを提示することが責務であると指摘。それを示すことなく各論だけに終始した小泉首相については「激しい怒り、憤りを感じる」「中身について具体的な提示がないことについては呆れを通り越して憤りを感じる」と繰り返し語った。
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