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1998/04/14
衆参両院本会議で総理の退陣迫る
 政策転換を発表した橋本総理の政治責任をめぐって14日、衆参両院の本会議が開かれ、参議院の「民主党・新緑風会」からは足立良平議員が、衆議院の「民主党」からは伊藤英成議員が質問に立った。
 足立参院議員は「政府・与党は6兆円減税などを柱としたわれわれの組み替え要求には一切耳を傾けず、平成10年度予算を成立させ、その翌日、恥も外聞もなく路線転換を突然発表した」として、「国会軽視そのものであり、国民を愚弄するもの」と指摘した。そのうえで政府・自民党がまとめつつある経済対策・補正予算について「特別減税は一過性のものであり、恒久減税でなければ景気回復にはむしろ逆効果」などの点を批判した。

 新しい民主党の政調会長に就任する予定の伊藤衆院議員は「橋本総理は経済・財政運営において『5つの大罪』をおかした」として、(1)経済・金融情勢分析を誤り、国民負担増などによって日本経済を未曾有の危機に陥れた(2)目先の財政均衡だけの「財政構造改革法」によって景気に冷水を浴びせた(3)金融不安を加速させた(4)国会審議をないがしろにし、政治への信頼を損ねた(5)景気対策の遅れ、弥縫策――を挙げ、「憲政史上に汚名を残す、これだけの失態をおかした総理は辞任に値する」と迫った。

 これに対して橋本総理は「この大事な時期に政治空白を作るべきではない」と居直った。
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