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2005/08/09
「国民が求める政策実現めざす民主党に支持を」有楽町で街頭演説


民主党は、昨日8日に引き続き、東京・有楽町マリオン前で街頭演説会を開催。小泉首相の独りよがりとの指摘もある解散を受けて突入したこの選挙での民主党への支持を訴えた。

 マイクを握った菅直人前代表(『次の内閣』ネクスト国土交通大臣)は、日本道路公団発注の鋼鉄製橋梁工事をめぐる談合事件で、公団副総裁の内田容疑者が独禁法違反ほう助と背任容疑で逮捕された問題に言及。「背任とは本来の税の使い方に反したということ、その背任を止められなかった責任は誰にあるのか」と聴衆に呼びかけ、何兆円にも及ぶ税の無駄遣いを止められなかった責任は小泉首相その人にあると断じた。

 同時に、「郵政民営化」という言葉だけが踊っているが、小泉内閣に政策立案は期待できなかったとの見方を示した菅前代表は、民主党は岡田代表を先頭に真正面から勝負していくと強調。「官僚主導から政治家主導へ、政治を根本から変えていく」と訴え、政策立案能力も高く、政権交替への準備も整っている民主党に政権をまかせて欲しい、と聴衆に呼びかけた。

 仙谷由人政策調査会長は開口一番、「変人以上と評される小泉総理が行った、変人以上解散だ」と分析。社会保障制度改革に関して話し合ってきた衆参両院合同会議での議論、アスベスト対策、外交問題など、国民にとっての重要案件がこの解散を受けて振り出しに戻ってしまったことを憂慮する見方を示した。そうした問題をはじめ、少子化対策、教育問題、雇用対策、二極化が進む所得格差是正など、国民にとっての優先課題に民主党は全力で取り組んでいく考えを改めて強調した。

 その上で仙谷政調会長は、「民主党の多くの議員は世襲ではなく、しがらみもない」と述べ、己の思いと努力で政治家になった議員が85%に及ぶとし、国民の声に敏感な民主党議員に政治をまかせてほしいと強調。「2大政党制に向けた日本政治の転換期に、どちらが政権の担い手としてふさわしいか、よく考えて1票を投じて欲しい」と訴えた。

 ネクスト国家公安委員長の円よりこ参議院議員は、そもそも何のための郵政民営化なのか、その必要性が見えないと指摘。議院で190時間、参議院で80時間以上に及ぶ審議を重ねても、その必要性は何ら明らかにならなかったと分析した。

 白眞勲参議院議員も、対中国・韓国問題に代表される外交問題、拉致対策など、「政治がやらなくてはならない問題は(郵政民営化の)のほかにある」と主張。司会をつとめた蓮舫参議院議員は最後に、「みなさんが今の政治に求めているものが、自民党政権で実現可能なのか、民主党政権に委ねたほうがいいのか、この選挙を機にじっくり考えて欲しい」と訴えた。
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