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2005/08/16
「総選挙では正面から政策議論を。それが政治家の責任」岡田代表
長崎での遊説を終えて党本部に戻った岡田克也代表は16日、会見を行った。

 戦後60年の節目でありながら9日に参拝の機会を逸してしまった長崎平和記念公園で献花を行ってきたことをまず報告。同時に、宮城県南部で震度6弱を記録した地震に関連して、ケガをされたり、災害に遭われた方へのお見舞いの言葉を述べるとともに、自らを本部長とする民主党宮城県沖地震災害対策本部を設置したことを報告。17日には、川端達夫幹事長(同副本部長)が現地視察を行うことを明らかにした。

 続いて同日、「2005年 衆議院選挙マニフェスト 政策各論」の記者発表を行ったことに言及。「本日はマニフェストの各論を発表したが、なるべく早く全体像をあきらかにしてしっかりとした政策論争を行っていきたい」と語り、日本の将来を決める今回の衆院選で、政党間で正面から政策を議論する形をつくっていきたいとの意向を示した。

 そうした思いに反し、議論に乗ってこない自民党に対しては「(政策の)中身に自身があるのならば、出てきて議論すべき。それが政治家の責任だ」と指摘するとともに、武部自民党幹事長が「議論したら負ける」との言葉を岡田代表に投げかけたことを明らかにした。

 マニフェストのなかで17兆円の既存経費のカットを示している点をめぐって、その内を記者から問われたのに対しては、「その一端は示している」とした上で、国の直轄公共事業半減、国家公務員人件費総額2割減、特殊法人向け支出半減などにより、実現する考えを示した。

 マニフェストで示した郵政改革と自民党案との違いを示すよう求められると、「新しい対案を出したわけではない」と述べ、基本的な考え方は昨年の参院選時のマニフェストで示していると説明した。そのうえで、郵政改革の最大の目的は郵便貯金・簡易保険に集められた国民の資金が、国債や財政投融資制度を介して公に流れていく状況を是正することにあると指摘。郵便貯金と簡易保険を適正規模への縮小を目指し、郵便貯金の預入限度額の段階的引き下げをマニフェストに盛り込んだことを明らかにした。「肥大化を防ぐには国の意志で国債を買わせないようにすればいい。ところが、それが行われてこなかった。肥大化を形づくってきたのは自民党政権だ」とも批判。そもそも250兆円の資金をどう運営するかも明らかにしておらず、小泉郵政民営化法案は成り立たない法案であるとした。

 さらに岡田代表は、公明党のマニフェストを取り上げ、児童手当の拡充が示されている点について「わが党と比べれば十分でない」と指摘し、記述するのであれば財源を明らかにすべきであることを指摘した。また、政治とカネの問題について、何ら言及されていないのに対しては「政治とカネの問題にきびしい態度をとってこられた公明党のかつての姿を知っているものからみると今昔の感がある」との感想をもらした。
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