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2006/04/16
農村の再生なくして日本の再生なし 菅代表代行、奄美大島で


 菅直人代表代行は16日、奄美大島を訪れ、奄美市内各地で街頭演説を行ったほか、市内で記者会見も行った。

 午前中に行われた奄美市内での演説で菅代表代行は、奄美大島の農業に触れながら、自らも民主党の農林漁業再生本部の本部長を務めていることを紹介。ブラジルにおいて、サトウキビからエチルアルコールを精製し、ガソリンを混ぜるなどして自動車の燃料として使用している事例などを指摘し、バイオマス・エネルギーの活用なども含め、新しい農業の可能性について語った。

 また菅代表代行は、奄美市内で行われた記者会見で、「日本全国の農村地域が切り捨てられていくような政治」に懸念を示しつつ、こうした地域を再生させ、「モデルをつくることで、日本再生の道も開いていける」との見解を示した。

 また、記者団から民主党と自民党との違いについて問われた菅代表代行は、地方分権への姿勢の違いを特に強調。ひも付き補助金を止めて財源を渡し、地方自治体の自主性を重んじるのが民主党であり、中央で財布のひもを握って、地方をコントロールする古いやり方が変わっていないのが自民党だ、などと厳しく指摘した。

 更に、「小泉さんは小沢民主党が怖いのではないか」とも指摘した菅代表代行は、今週にも行われる見込みの、衆議院行政改革特別委員会の総括質疑で自身が質問に立つことも明らかにし、本当に政策論争をするのであれば、本当に改革が進んでいるのか、実は改革は進んでおらず、単に膨大な公的資金で不良債権処理が行われただけなのか、「国会の場を通じて明らかにしていきたい」との意欲も語った。

 午後も菅代表代行は、奄美市内で、集まった大勢の聴衆を前に精力的に街頭演説を行い、「まさに奄美のような島や山や農村が再生することなくして、日本の再生などあり得ない」などと力強く訴え、大きな拍手を浴びた。
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