ニュース
ニュース
2006/04/26
【次の内閣】共謀罪:政府案・与党修正案とも反対 修正案提出へ


 民主党『次の内閣』は26日午後、国会内で会議を開催し、子ども園認定法案への対応やライブドア問題調査追及チームの最終報告案について報告・協議を行ったほか、共謀罪法案についても、その対応や修正案の内容について閣議として決定を行った。

 冒頭、菅直人ネクスト副総理大臣(代表代行)が挨拶し、小沢新体制の下で千葉7区補選に勝利したことについては、「もう1回、兜の緒を締め直して、国会を中心にした闘いでも、共謀罪や医療制度改革をはじめ民主党が後半国会ではまさに反転攻勢に出ているという勢いを皆さんの力で示していただきたい」と呼びかけた。

 鳩山由紀夫ネクスト国務大臣(幹事長)も、千葉7区における全議員による「総力を挙げた闘い」に謝意を表すとともに、国会において政策づくりをしっかりとお願いしたい、などと要請した。

 荒井聰国会対策委員長代理からは国対報告が行われ、自民党が敗北したことで、各委員会において逆に強硬姿勢に転じる動きが出てきていることについて、強い懸念が示された。松本剛明ネクスト官房長官(政策調査会長)も、「政策の積み重ねを更に強めていきたい」などと述べるとともに、『次の内閣』の構成の若干の変更について確認もなされた。

 鈴木寛ネクスト文部科学大臣からは、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な推進に関する法律案」(認定子ども園法案)への参議院での対応について、特に民主党の考え方について改めて報告。修正案提出か対案提出かなどの今後の対応については、松本ネクスト官房長官、小宮山洋子ネクスト子ども政策担当大臣、鈴木ネクスト文科相に一任した。

 ライブドア問題調査追及チーム最終報告案については、古本伸一郎ネクスト金融担当副大臣(同追及チーム事務局長)より説明が行われた。これまでも議論を積み重ねてきた内容でもあり、閣議でその内容を改めて確認し、了承した。

 閣議では、政府提出の各法案についてもそれぞれ審査が行われた。「証券取引法等の一部を改正する法律案(金融商品取引法)」と「証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」については、古本ネクスト金融担当副大臣から説明があり、内容に前進は見られるものの、対象商品に商品先物等を含んでいないといった問題点を踏まえ、修正案提出を準備しつつ、政府案には反対することを決定した。

 既に衆議院法務委員会で審議入りから紛糾した、共謀罪について定めている「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」については、千葉景子ネクスト法務大臣が説明。共謀罪の対象となる行為に関与する団体や、対象となる「重大な犯罪」を厳格に限定するといった内容の修正案を、民主党として提出する一方で、問題点の多い政府案・与党修正案については、ともに反対とすることを閣議として決定した。

 「消費者契約法の一部を改正する法律案」については、小宮山ネクスト人権・消費者担当大臣と大島敦ネクスト内閣府担当大臣より説明が行われた。民主党としては既に、消費者団体訴訟制度を創設する内容の議員立法を提出しているが、政府案も内容では劣るものの制度創設の意義は共有できるとして、修正を要求しつつ、最終判断については、松本ネクスト官房長官と担当の両ネクスト大臣に一任された。

 また、長妻昭ネクスト国土交通大臣からは、「居住者・利用者等の立場に立った建物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部改正案」(民主党議員立法)について、保険加入の有無を広告にも義務づけること、建築の最終確認を行政が行うこと、建築士の独立性を高めること、などを柱とした内容の説明が行われ、閣議として内容を了承。早急に法案提出を行うこととなった。
記事を印刷する