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2006/04/28
消費者契約法改正案、民主党の主張盛り込む修正案など可決
 衆議院内閣委員会で28日午前、消費者契約法の一部を改正する法律案とその修正案が可決された。民主党は、独自の消費者契約法改正案を対案として提出していたが、この修正案に民主党の従来の主張が盛り込まれたため、修正案・原案ともに賛成した。

 この消費者契約法改正案は、適格消費者団体が消費者の利益のため差止請求の訴え等を提起する、いわゆる「消費者団体訴訟制度」を創設するもの。民主党・自民党・公明党が提出した修正案については、わが党の大島敦衆院議員(内閣委筆頭理事/『次の内閣』ネクスト内閣府担当大臣)が、「消費者契約法に規定する不当な行為があった地を管轄する裁判所も、管轄裁判所として認める」などの内容を説明。原案では事業者の営業所所在地でしか訴えが提起できず消費者側に不利なものであった点が正されるとした。

 討論の申し出はなく、修正案は全会一致で可決。修正部分を除く原案についても全会一致で可決された。また、民主党・自民党・公明党・共産党・国民新党提出の附帯決議案に関しても、提出者の泉健太衆院議員(内閣委理事/国会対策委員会副委員長)が趣旨を説明し、全会一致で可決された。

(なお、この消費者契約法改正問題について詳しく述べている、小宮山洋子『次の内閣』ネクスト人権・消費者担当大臣発行のメールマガジン(本日付け)を以下に引用いたしますので、是非ご覧下さい。)

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<消費者団体訴訟制度で、修正を勝ち取り、より使いやすい制度にしました>

 消費者団体訴訟制度は、2000年に消費者契約法ができたときから課題になっていて、早くから民主党が主張してきたものです。

 近年、契約や勧誘などに関する消費者トラブルが急増しています。学習教材や浄水器の訪問販売による被害や布団のモニター商法、高齢者を狙ったリフォーム詐欺などが後を絶ちません。

 悪徳商法などによる消費者被害は、多くの人に被害が及びますが、ひとりひとりの損害額がわずかで、訴訟を起こす人は少なく、泣き寝入りになりかねません。団体訴訟制度は、適格消費者団体に訴訟を起こす権利を認める制度です。

 政府案は、なるべく適格団体を少なくし、対象も狭めようとしているのに対して、民主党派対案を提出し、4月13日の本会議、その後の内閣委員会で、枝野議員と私が中心になって質疑をしてきました。

 その結果、裁判の管轄を事業所の所在地だけでなく、不法行為地にも広げる修正ができました。

 その他、差し止め訴訟(予防)だけでなく損害賠償訴訟(救済)も行えるようにすること、他の適格消費者団体による確定判決等があっても同一の請求ができるようにすること、適格消費者団体への財政支援などについては、付帯決議に盛り込み、検討を重ねていくこととなりました。

 消費者が待ち望んでいた制度ですので、使い勝手がよい実効性のあるものにしていくよう、今後ともチェックをしていきます。
関連URL
  小宮山洋子議員HPはこちらから
 http://www.komiyama-yoko.gr.jp/
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