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2006/03/02
【衆院予算委】原口議員、財政再建に向けた基本的考えを問う
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衆議院予算委員会は2日、平成18年度総予算の締めくくり質疑を行い、民主党・無所属クラブからまず、原口一博衆院議員(『次の内閣』ネクスト総合政策企画会議/郵政改革担当大臣)が質問に立った。
原口議員は冒頭、メール問題に触れ、「メールの中身は本物でない、偽物であり、その内容が示唆していたことも誤りであった」とし、「個人の名誉や生活を大変傷つけてしまったことを、同僚議員の1人として心からお詫びを申し上げたい」と改めて陳謝。「どうしてここに至ったかということをつまびらかにし、一刻も早く傷ついた方の名誉を回復する」として、自民党・武部幹事長、そのご次男、ライブドアの元社長の堀江氏、国会の皆さま、国民の皆さま、予算委員会の皆さまにお詫びを申し上げたいと述べた。その上で原口議員は、「これを機に党を再生して、品位ある国会の議論を進めてまいりたい」との決意も明らかにした。
続いて財政再建問題について原口議員は言及。長期金利が名目成長率を上回るのが自由主義経済の常態であることを確認しつつ、「そもそも長期金利はコントロールできるものなのか」、「高い成長率の一方で金利を低く抑えるということが、自由な経済社会で可能なのか」について、財政再建へ向けて、今何をやるべきかに強く関わってくる、として谷垣財務相と与謝野経済財政担当相の見解を質した。これに対して両大臣とも、長期金利をコントロールすることは困難との認識を示し、原口議員も同調。「物価を上げて名目成長率も上げ、対GDP比の赤字を何とかしようなどという話」があるとして、そうした主張を厳しく批判した。
その上で原口議員は、もしこうした主張を取り入れた場合、「預金をする人が借金をする人より馬鹿を見る」事態になるとしつつ、消費ラッシュを招いて、ますます物価が上昇し、ハイパーインフレを引き起こすと懸念を示し、莫大な公債残高を抱えていることも踏まえれば、遠い将来のことではないと指摘して、谷垣・与謝野両大臣の見解を質した。両大臣とも、税収が増えても予算の中に物価連動の支出項目があることを考えれば、名目成長率だけを上げれば改善するわけではないとの認識を示した。
原口議員はこうした議論を踏まえて、どちらの議論が正しいと思うのか、小泉首相の見解を質した。小泉首相は、「今までのやり方が、正しい場合も、正しくない場合もあった」、「複数の選択肢を示すべきだ」などとして、質問にまともに答えなかった。
休憩を挟んだ午後の質疑でも原口議員は、「本当に財政は持続可能なのか」について、可能だと分かれば、多くの方が感じておられる不安の多くはなくなるのではないかと指摘。「長期金利が上昇局面にあるだろうと思うから、今やるべき事は何かをうかがっている」として、「プライマリー・バランスの赤字解消だけでは不十分」との認識を示し、名目成長率が上昇しても、税収より国債費の増加の方が大きく、財政再建はなし得ないのではないかとして日銀の見解を質した。日本銀行の白川理事は、プライマリー・バランスの赤字解消だけでなく黒字化が必要だと最終的に答弁した。
原口議員は閣内でも、谷垣・与謝野両大臣の見解とは違う見解を持っている大臣がいるとして、懸念を表明。「基本的な認識すら閣内で統一されているのか」として、数十年後になっても評価されるような議論を行うよう呼びかけた上で、「究極の先送りをせずに、しっかりとしたデータを出して、そして果敢に取り組む、それは民主党でしかできない」と力強く述べて質問を締めくくった。
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