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2005/05/25
【次の内閣】首都直下型地震対策、旅券法改正などについて議論行う


 民主党『次の内閣』は25日、国会内で閣議を開催し、岡田克也ネクスト総理大臣(代表)より、中東・アフリカ訪問団報告書について説明があったほか、首都直下型地震対策や旅券法の一部改正案などについて、ネクスト大臣間で活発な議論が行われた。

 閣議では冒頭、今日で発生から1ヶ月となる尼崎市でのJR福知山線脱線事故で犠牲となられた方々に対し、黙祷を捧げた。

 続いて岡田ネクスト総理より挨拶があり、JR福知山線の事故に関し、「事実解明・再発防止に、わが党として、党を挙げてしっかり取り組んでいきたい」との決意が改めて述べられた。また岡田ネクスト総理は、仙谷由人ネクスト官房長官(政策調査会長)・前原誠司ネクスト防衛庁長官とともに、シンガポールのリー・シェンロン首相と会談したことも報告。最近の日中関係についても意見交換を行ったことに触れて、「アジアにおける日中関係の重要さを改めて確認した」とし、「小泉総理の独りよがり外交・独りよがり内政」について改めて懸念を表明。「ご本人はそれで満足しているのかもしれないが、その間、国民の利益が損なわれている」と厳しく指摘した。また、岡田ネクスト総理からは、4月29日から5月8日までの中東・アフリカ訪問団報告書についての報告も行われた。

 「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案」(閣法)については、横路孝弘ネクスト厚生労働大臣と城島正光総合雇用対策プロジェクトチーム座長から、党内での議論や質疑の経過について説明があり、民主党の修正要求を政府・与党に同意させたことを踏まえ、修正の上、賛成することとした。

 旅券法の一部改正案については、鳩山由紀夫ネクスト外務大臣より、「効用分」の二重取り問題に関し、手数料を減額する方向で政令の改正を行っていくといった内容の附帯決議を行うことを受け、参議院においても賛成したとの報告が行われた。これにより、民主党の国会での指摘により、IC旅券発給にあたっての不当な手数料についての減額が可能となった。

 首都直下型地震対策については、円より子ネクスト防災担当大臣兼防災問題プロジェクトチーム座長と松原仁同総括副大臣兼同プロジェクトチーム事務局長より報告があり、首都直下型地震の危険情報が知らされていないこと、「倒れる住宅」が数多く存在すること、延焼対策に手がつけられていないことなどについて説明が行われた。その結果、閣議で出た意見を踏まえての修正を、円ネクスト大臣の下で取りまとめることを前提として、内容について了承された。

 「人権侵害による被害の救済及び予防等に関する法律案」(民主党議員立法)については、江田五月人権侵害救済法に関するプロジェクトチーム座長(参議院議員会長)より、法案登録にあたって、内閣府の外局に中央人権委員会を設置すること、都道府県ごとに地方人権委員会を設置すること、報道機関による事案は特別救済の対象とせず自主的な取組努力を義務とすること、などといった法案の内容について説明が行われ、登録が了承された。

 また閣議後の記者会見で仙谷ネクスト官房長官は、中国の呉副首相の会談キャンセル問題について改めてコメントし、「外交関係の約束についてキャンセルをするというのは、何らかの事情があるのだろうが、遺憾なことである」と前置きした上で、「諸外国から、子どものケンカと言われないような成熟した関係をつくるべき時点に来ている」などと指摘し、小泉首相の外交姿勢に苦言を呈した。
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PDF 首都直下地震対策について
PDF 民主党 防災問題プロジェクト・チーム報告書 (26.6KB)
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