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2005/05/31
岡田代表、ユドヨノ大統領と会談 東アジア情勢など率直に意見交換


 31日夜、岡田克也代表は、都内で来日中のインドネシアのユドヨノ大統領と会談。東アジア地域の発展と安定をめぐる問題を中心に、率直な意見交換を行った。

 会談の冒頭、岡田代表はユドヨノ大統領に対して、スマトラ沖大地震の被害者に対するお悔やみの言葉を述べた。これに対してユドヨノ大統領は、感謝の言葉を述べるとともに、とりわけアチェにおける自衛隊とNGOの活動に対して、感動していると述べた。

 ユドヨノ大統領は、日本のためには中国やインドとの関係も重要なのではないかと問いかけ、岡田代表は、自らの外交安全保障ビジョンの中では、アジアを重視しているが、現在は中韓両国との外交関係の前提となる信頼関係が崩れていることが残念だ、などと応じた。ユドヨノ大統領はまた、双方の間に間違いがあっても、パートナーであることが重要だとし、バンドンでの会議では平和で公平なパートナーシップについて語ったと述べた。ユドヨノ大統領はさらに、12月にクアラルンプールで開かれる東アジア首脳会議は、排外的でなく包括的なものとすべきであり、アセアン諸国に米韓日を加えるだけでなく、オーストラリア、ニュージーランド、インドなどを含むものとすべきだと語った。

 ユドヨノ大統領は、日本とインドネシアの経済関係について、中国からの投資の申し込みが多いが、日本とインドネシアとの関係の長さを考えれば、日本からもより多くの投資を期待していると語った。また、経済危機を乗り越えて、良い投資環境づくりも進んでいると語った。岡田代表は、投資はバランスが必要であり、より良い投資環境をつくってほしいと応じた。

 岡田代表は更に、ユドヨノ大統領が民主的に選出されたことに敬意を表するとともに、過去の国政選挙における民主党の躍進を説明した後、大統領選挙での勝利の秘訣を尋ねた。ユドヨノ大統領は、自らの政党はまだ3年半の歴史しかなく、民主党の方が経験が深いのではないかと応じた。

 最後に岡田代表は、多様性の強い国における大統領のリーダーシップ発揮に敬服するとともに、日本の国連常任理事国入りへの支持を求めた。これに対してユドヨノ大統領は、常任理事国入り問題についてはこれから日本政府と話し合うとしつつ、代表の外交安保ビジョンを国連にも紹介し、さらに総選挙で民主党が勝利すれば、国会議員同士の交流も活発化したいと語った。

 今回の会談には、インドネシア側から外務大臣のほか、主要政党の国会議員が同席し、民主党からは藤田幸久国際局長が同席した。

(なおこの会談は、本来6月2日に設定されていたが、大統領の日程の都合上、急遽31日夜に行われた)
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