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2005/06/15
JR福知山線運転再開に向け、事故対策本部第3回会議開く
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民主党JR福知山線事故対策本部は15日、国会内で第3回会議を開催。列車脱線事故に関する調査結果および運転再開へ向けた進捗状況等について、航空・鉄道事故調査委員会および国土交通省にヒアリングを行い、意見交換した。
冒頭、対策本部長の菅直人『次の内閣』ネクスト国土交通相は「事故から49日も過ぎたので改めてご冥福を祈りたい」と述べ、犠牲者の冥福を祈って一同で黙祷を捧げてから挨拶した。菅本部長は運転再開が目前に迫る中、ヒアリングで事故調査結果等を確認するとともに安全対策にむけた今後の取り組みを検証したいと語った。
航空・鉄道事故調査委員会からは13日から16日までの間、事故列車の車両モニター及びATS−P記録部(破損していて使用不可能なものを除く)を搭載した試験列車を尼崎〜宝塚駅間走らせ、残された記録を補正し、事故列車の位置、速度等を正確に把握するため、必要データを採取しているとの報告があった。
また、国土交通省からは「第1回公共交通に係るヒューマンエラー事故防止対策検討委員会」が14日に開催されたことや、運転再開後の最高速度に関して従来の時速120キロだったものを95キロとし、現地曲線制度速度も60キロとしたこと等が報告された。安定した列車運行を確保するため、所要時間・停車時間等の見直しも行われ、宝塚〜尼崎駅間で朝通勤時間帯の平均所要時分を1分44秒長めに設定するなど、「弾力性のあるダイヤ設定とした」との資料も示された。
そうした報告後の質疑では事故列車のATS−P記録部等に残されたデータ開示の有無を確認。航空・鉄道事故調査委員会側は「(ATS−P記録部に)誤動作も入っている可能性があるので、走行試験を経て得た情報と照らし合わせる必要がある」と述べたが、中間取りまとめとして公表する可能性もあると語った。
また、運転手に与えた精神的プレッシャーは計り知れないとの意見も出され、運転再開に当たっては運転手一人ひとりの精神状況をチェックする必要性を指摘。新型ATS−P導入に当たって運転手全員が運転席で新型になれるまで訓練を積む必要性、乗客や運転手などを含めた関係者に対する心のケア体制整備の必要性、なども指摘された。
更に、明確な原因究明がなされていない現段階にあって、19日からの運転再開を許可した国土交通省に対し、その判断基準を確認。国土交通省は許可条件として示した(1)新型ATS−Pの設置(2)ダイヤの緩和の2条件をJR西日本側がクリアしたことによると回答。運転再開してから1週間後、1カ月後に行う監査で安全状況を確認していくことも明らかにした。
こうした回答を受けて民主党JR福知山線事故対策本部は、安全確保に向け、事故調査分析と安全指導を引き続き行うよう強く要請した。
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