民主党は29日、「核軍縮・核不拡散をめざして――3つの提案」をまとめ、鳩山由紀夫幹事長代理が遊説先の広島で発表した。
「3つの提案」では「インド、パキスタンの核実験は、核保有国とりわけ米ロ二大核保有国に特別の責任を負わせる体制が限界に来ていることを明らかにした」「唯一の被爆国であり、世界の平和と安全に大きな責任を有する国として、日本の果たすべき役割は大きいにもかかわらず、政府の対応にはリーダーシップが欠如している」として、民主党が主張する具体的提案を明らかにしている。
■「核軍縮・核不拡散をめざして――3つの提案」骨子
(1)核軍縮促進のための具体的な目標設定――米ロ両国に遅くとも2010年までに核弾頭数を2000〜2500発に削減することを求める。核保有5大国に期限を定めた核弾頭数削減合意を求める。日本も当事者として加わり、例えば核兵器解体に必要な資金・技術援助をロシアに対して積極的に行う。
(2) 核保有国に対する義務の強化――核保有国の核軍縮努力を義務化。臨界前核実験の禁止。核兵器先制不使用を条約によって制度化する。
(3) 実効性ある核拡散防止体制の確立――カットオフ(兵器用核物質生産禁止)条約の早期締結。核物質や核技術の密輸、流出に対する国際的監視活動強化、ミサイル関連技術輸出規制(MTCR)への参加国を増やす。
|