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2005/06/23
【衆院郵政特】年金の移管について竹中担当相を追及 中村議員


 23日の衆議院郵政民営化に関する特別委員会で、民主党・無所属クラブから最後の質疑に立った中村哲治衆院議員は、主に民営化に伴う年金財政に関して質問。竹中郵政民営化担当相の認識の甘さ、民営化に伴うデメリットを明確にしない姿勢を批判した。

 冒頭、中村議員は、21日の岩國哲人議員の質問の最後に、竹中担当相が自ら手を挙げて訂正したことを確認、間違いないかを質した。竹中担当相は、「0.0083%を0.008%と言ったのは、それぞれ0.083%、0.08%の間違いでした」と自らの答弁を再修正した。中村議員は「あなたは勝手に答弁して、間違えて訂正させている。岩國議員に謝罪を」と迫った。竹中担当相は、「お詫びを岩國委員にさせていただきます」と謝罪した。

 また、政府広報に関して、スリード社の企画書に、IQが低い人たちを対象に地方に新聞折込みを打つとあることを取り上げ、この企画を知っていたのかを質した。竹中担当相は「会社の資料については説明を受けていない」と強弁。中村議員は「あなたの知性が問われている」と批判した。

 中村議員は続いて、民営化されると国家公務員共済から厚生年金へ移管することになるが、尾辻厚労相に、竹中担当相から相談はあったのかどうかを質問。尾辻厚労相は、「協議はしていない」と答弁し、竹中担当相が経営形態の変更、民営化にのみ関心があり、重要な問題である年金に関しては無関心であることを示した。また、なぜ事前に協議しなかったのかとの質問に竹中担当相は、財政規模などは変わらない、などとこの問題を全く重要視しない答弁を繰り返した。中村議員が三公社の時代は積立金方式であったが、今は違う賦課方式であるとした上で、「いつまでにどのような形で結論を出すのか」と迫ったが、これにも竹中担当相は答えず、谷垣財務相が、「ターゲットは決めていない」と答え、政府内でも年金問題を軽く考えていることが明らかになった。

 また、中村議員は生田郵政公社総裁に対し、現在、公社が基礎年金部分の税負担部分も公社で負担していることを確認。その金額が年間350億円であることも明らかにした。その上で中村議員は、竹中担当相に対し、民営化すればその分、国庫負担が増えることの確認を求めた。これにも竹中担当相は当初、明確には答えず、再三の追及にようやく、「そういうことになります」としぶしぶ認めた。
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