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2006/03/03
【参院決算委】格差拡大への対応や豪雪対策など質問 佐藤議員


 3日の参議院決算委員会で、直嶋正行議員に続いて質問に立った佐藤雄平議員は、格差社会や豪雪対策、国土計画について首相並びに関係大臣の認識を質した。

 佐藤議員は質問の冒頭、格差社会の議論を取り上げた。ジニ係数(所得などの分布の均等度を示す指標の一つ)の上昇が統計的に見られることから、日本にも格差社会が到来しているとの考えを肯定する見方を佐藤議員は示し、首相の認識を質した。小泉首相は、専門家の報告を受けて「言われているような格差はない」などとこれまで述べてきたと答弁。能力のある人が能力を発揮できる社会を目指すべきとの持論を繰り返した。これに対して佐藤議員は、「調整」が政治の要諦であると指摘。競争に負けた人は頑張ることも選ぶこともできなくなるという問題について、進学を断念する生徒や生活保護世帯の増加の例を挙げて再度見解を質したが、小泉首相は、格差がなければ悪平等に陥るなどと述べるに留まった。小坂文部科学大臣も、大学進学や奨学金受給者の数字を示して、セーフティネットは張られているとの見解を述べた。

 佐藤議員は、人口減少時代の国土政策に質問の内容を移し、小泉政権は「特色ある都市づくり」よりも「都市再生」に注力していないかと指摘。東京圏一極集中をもたらす政策は考え直す時代に来ているとの見解を示した。これに対して首相は地方の発展を望むとの考えを提示。北側国土交通大臣は、国家の危機管理や国土の適切な利用と言う観点から、東京圏への機能集中は過度であってはならないと表明。定年退職が控えている団塊世代に、地方定住を考える人々が多いという調査結果も踏まえて検討を進めるとした。佐藤議員は、定住希望者と地域の「仲人」の役割を果たす人や機関の育成をはかり、連携を行うように強く求めた。

 佐藤議員はさらに「平成18年豪雪」と命名された今年の豪雪被害について、除排雪対策で自治体の財政も住民も厳しい状況にあると指摘し、特別交付税への認識を竹中総務大臣に質した。竹中大臣は「災害に対しては、政府として当然やるべきことをするという立場である」との見解を表明。地方自治体が行う高齢者世帯などへの雪下ろし支援や、そのための消防団の出動手当などについても、特別交付税措置を講じるとした上で、3月分の算定作業についても、事情を聞いて適切に対応すると答弁した。
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