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2006/03/13
【参院予算委】小林議員、少子化、障害児問題等で政府の姿勢質す


 13日午前から午後にわたり、参院予算委員会の一般質問において小林正夫参院議員が質問に立ち、少子化対策、自閉症対策、個人情報保護法などについて政府の姿勢を質した。

 小林議員はまず、これまでの10年間に少子化対策に投じられた予算の総額および平成18年度予算における少子化対策予算の額を尋ね、これに対して猪口男女共同参画・少子化担当大臣はそれぞれ2兆8000億円および1兆580億円と答弁した。小林議員は、10年間の予算総額と来年度予算の額に開きがない点について重ねて質問したが、担当大臣は予算の枠組みが幅広くなったからとのみ答弁し、幅広くなった枠組みでの過去の予算投入額は把握していないと答弁した。小林議員はこの答弁に納得はできないとして、過去10年間の予算投入額を資料要求し、委員長は理事会で協議すると述べた。
また小林議員は、出生率について政府は「頑張りどころ」としての目標を示すべきだと質したが、担当大臣も安部官房長官も、個人の問題であり難しいとの消極的な答弁を行った。

 さらに小林議員は、保育園の待機児童問題の解消や乳幼児医療費の無料化推進について質問し、川崎厚労大臣は待機児童解消問題の進捗状況および乳幼児医療費に対する自治体による補助の実施状況について答弁した。

 小林議員は、自閉症児対策の遅れを取り上げ、知的障害レベルの公的判断基準が未整備であること、原因究明が遅れていること、受入施設の整備の必要性などについて、政府の対応を質し、厚労大臣および小坂文科大臣から取り組み状況と今後の努力目標について答弁を得た。

 小林議員は、障害者が使える施設を表示した国際的に用いられているマークが車椅子をイメージしているため、知的障害者が対象となっていないとの誤解を招く点を取り上げ、政府に改善を求めた。これに対して厚労大臣は、今後研究する旨の答弁を行った。また小林議員は、障害者の駐車禁止除外認定証の発行手続と有効範囲について質し、全国がカバーされているのではないことなどの問題点を明らかにした。

 最後に小林議員は個人情報保護法の運用について取り上げ、政府が個人の同意がいるかいらないかについての周知を怠ったために混乱を招き、学校の連絡網すら出来なくなっていると指摘した。また、国勢調査のための個別調査が困難になっている状況について質し、竹中総務大臣は有識者懇談会において改善策を検討すると答弁した。
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