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2006/03/14
【参院予算委】介護保険制度の見直しなどについて質問 下田議員


 14日の参議院予算委員会で、民主党・新緑風会の下田敦子議員は、Xバンドレーダーの配備計画や改正介護保険法について質問した。

 下田議員はまず、量的緩和を解除するという日銀の決定に言及。長期の低金利政策で家計は利子所得による利益を失う一方、医療費などの負担増を迫られている現状を指摘して、見解を質した。谷垣財務大臣は制度改正の趣旨を説明し、川崎厚生労働大臣は低所得者への配慮も行うとして理解を求めた。

 下田議員は続いて、在日米軍再編問題に関する日米両政府の中間報告に関して、米軍の新型早期警戒レーダー「Xバンドレーダー」の配備計画を取り上げて質問した。候補地として航空自衛隊車力分屯基地(青森県つがる市)が挙がり、米軍による現地調査も行われている。配備について、地元の理解を得るためにしっかり説明したいと表明した額賀防衛庁長官に対して、下田議員は、駐留米軍の規模や電磁波による影響、農作物への風評被害などについて説明を求め、地域住民の不安を強く指摘。基地の受け入れは、先々50年単位で考えなければならない問題であるとの見方を示し、地元への説明と配慮を要請した。

 さらに下田議員は、2005年6月に成立し、来月から施行される改正介護保険法の問題点に言及。2005年10月に先行施行された、特別養護老人ホームなどの施設のホテルコスト(食費や居住費など)が保険の給付対象から外され、自己負担となった部分については「わずか4ヶ月足らずの激変」と評した。下田議員は、現場の混乱について実例を挙げて指摘し、法律成立後の国の周知方法について、適切に行われたか質した。

 下田議員はまた、給付範囲の見直しによる影響などについて質問。厚労省より、施行後2か月分の実績を直前2ヶ月と比べると、給付範囲の見直しに伴う縮減額は、当初の見込みどおり1300億円程度との答弁が行われた。下田議員はホテルコストや療養病床の問題、医療制度改革についても、関心を持って追及を続ける考えを示し、質問を終えた。
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