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1999/02/16
衆院予算委員長解任決議案を提出、街頭で「与党の横暴」を批判
民主党は、共産、社民両党と共に16日午前、衆院予算委員会での中山正暉委員長の委員会運営を批判して、同委員長の解任決議案を衆院本会議に提出した。

予算委では、野党3党が日債銀問題や防衛庁調達疑惑に関する証人喚問や関係資料の提出を求めているのにも関わらず、同委員長はこれを取り上げようとしていない。また2月1日の予算委では、「財政・金融の完全分離に関する3会派合意」を取り上げた枝野幸男議員の質問内容に注文を付けたり、同議員に対する閣僚の不規則発言に対して、適切な処置をとらないなど、公正さを欠く運営が続いていた。

さらに、12日に予算委終了時に、理事会の協議を待たずに、翌週15日の委員会の開会を一方的に宣告。外交・金融問題に関する集中審議が強行開会されたが、野党3会派はこれに強く反発して、15日と16日午前の委員会審議を欠席していた。

本会議に先立つ代議士会の席上、海江田万里予算委理事、鹿野道彦国対委員長から解任決議案提出に至る経過説明が行われた。鹿野国対委員長は「与党の横暴に対してついに我慢の限界が来た」「数で押さえつけようとするなら、我々は国民と連立してたたかう」と与党の専横的な国会運営をきびしく批判するとともに、野党の結束を訴えた。

衆院本会議で解任決議案の趣旨説明にたった民主党の池田元久議員は、中山委員長の委員会運営を「与党の党利・党略を優先した暴挙」と強く非難。「委員長としての適格性を根本的に欠いており、許しがたい行為」として、同委員長の解任を求めた。

 起立採決の結果、決議案は自民党などの反対多数で否決されたが、民主党はこの暴挙を批判するために、16日夕から東京・新橋駅頭で菅代表、羽田幹事長らが急きょ街頭演説を行って、仕事帰りのビジネスマンなどに訴えた。

 予算委員会の審議は同日午後から正常化し、17,18日両日には分科会が行われる。
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