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1999/03/01
[参院予算委]「情報産業省」の設置を提言/広中和歌子議員
参議院予算委員会総括質疑は1日、終盤に入り、民主党・新緑風会から広中和歌子・党副代表、石田美栄、江田五月の3議員が質問に立った。

 広中和歌子議員は、まずアメリカ在住の経験をもとに、「ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われたのは昔の話。現在の凋落は、諸改革が後手に回った結果ではないか」と歴代政府の経済失政を追及した。堺屋経企庁長官は「80年代に大量生産政策が成功したため、90年代に入って苦しんだ。遅ればせながら産業構造の変革に着手。タテ(業界の系列化)ヨコ(護送船団方式)の旧弊脱皮へ動いている」と著書『知価革命』の内容にふれつつ、産業構造改革の方向性を示した。

 続けて広中議員は、21世紀に向けた情報通信産業の重要性を指摘し、「情報産業省」の設置を提唱した。小渕首相は「実現は難しいが、確かにヨコのつながりは必要」とし、与謝野通産相も「今後、潜在的技術力を引き出す努力が必要」との認識を示した。

 さらに職業の流動化が進む中での教育のあり方にふれ、「まずは画一性からの脱却。情報化への対応も必要。転職の増大に伴い、セーフティネットの観点から大学の開放も進めるべき」と持論を展開した。有馬文相は「生きる力、考える力を育むことが必要。生涯学習の立場から大学院の開放、職業学校の充実などを進める」と答弁した。最後に、広中議員は21世紀へ向けて、キーワードである新たな『医・職・住』の重要性を強調した。
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