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2006/03/29
【衆院法務委】出入国管理法改正、政府案と党提出修正案を審議


 29日午後の衆議院法務委員会で、出入国管理及び難民認定法(出入国管理法)改正案の審議・採決が行われ、政府案は賛成多数で可決、28日に提出された民主党の修正案は否決となった。

 民主党・無所属クラブを代表して修正案の提案理由説明に立った津村啓介議員は、テロの発生を未然に防ぐ、出入国手続きの簡素化を図るなどの政府案の提案理由に全く異論は無いと表明。その上で、具体的方策として盛り込まれた内容には重大な問題が含まれているとして、修正案提出に至った過程を述べ、内容を詳しく説明した。

 続いて質問に立った高山智司議員は、米国でUS−VISIT制度が始まった際、日本政府が日本人が出国したら指紋情報を即時消去してほしいと要求していた一方、この法案審議の中では、日本に入国した外国人の指紋情報は出国後も即時消去せず、70−80年保持するという答弁がなされていると指摘。二重の基準が存在しないか質したが、塩崎外務副大臣は日本政府の正式の要望ではないと答弁し、外務省と法務省・入国管理局で見解の相違はないとした。

 石関貴史議員は、政府案・民主党案について質問し、民主党案の提出者である細川律夫・平岡秀夫・津村啓介各議員が答弁に当たった。石関議員は、個人識別情報の省令委任について「法治主義の原理からも許されない」と指摘したほか、指紋の採取について「国際社会のコンセンサスが形成されるまで、期間を置いて動向を注視するべきではないか」と述べた。また、情報の保存期間や利用の範囲の制限などについて、政府案と修正案の発議者に見解を求めた。指紋情報の目的外利用や提供を禁じ、消去条件を定めるなど、民主党案は、政府案の問題点を修正した内容になっていることが説明された。

 討論の後の起立採決で、賛成多数で政府案が原案通り可決された。高山議員は、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、社会民主党・市民連合、国民新党・日本・無所属の会が共同提案した附帯決議案を代表して朗読し、起立採決で議決された。
関連URL
  (→ 入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案に対する修正案 )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=234
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