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1999/03/10
[参院予算委集中審議]介護施設に既存施設の活用を/広中和歌子議員
参議院の予算委員会は10日、教育・環境・福祉に関する集中審議を行い、民主党の広中和歌子、朝日俊弘両議員が質問にたった。

 広中議員はまず介護施設について、「グループホームなどに地域のニーズに合わせた柔軟性を認めるべき」と述べ、アメリカやフランスの例をあげながら、「普通の自宅や学校の空き教室、団地内の空き部屋など、福祉施設への既存施設の活用を省庁横断で検討すべきでは」と提言。宮下厚相も前向きに応じた。

 また広中議員は、日本ではゴミの資源化の取り組みが遅れているとして、「シンガポールでは日本の技術によってゴミ発電プラントがあるのに、なぜ日本には存在しないのか」と指摘。その上で、ダイオキシン問題について「資金も人も技術もあるわが国の企業に政府が目標数値をきちんと示し、政策的なインセンティブを与えるべき」と主張した。

 また林業政策に関して「輸入木材にある種の関税をかけ、それを日本の植林、海外の熱帯雨林での植林費用援助に使うべき」と提言。中川農水相は「自由貿易の推進が次期WTO交渉の柱だが、環境保全の観点からもわが国は交渉に臨みたい」と答えた。

 広中議員はさらに、東京湾にある干潟「三番瀬」の保全について真鍋環境庁長官の見解を求めた。2月に現地を視察した長官は「まだ東京湾にもこんなにすばらしい干潟が残されているのかという印象だ。この干潟を大切にしていかなければならないという気持ちになった」と述べ、今後千葉県の関係者との意志疎通を図る方針を示した。
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