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2005/02/28
自民党中川国対委員長発言について(談話)
民主党憲法調査会長
枝野 幸男

1.共同電などによると、自由民主党の中川国会対策委員長は、27日、「4月になったら国民投票法案を提出したい」「民主党も(協議の)現場では『受けます』という発言があったようだ」と述べたとされる。


2.憲法改正の発議には両院の3分の2以上の賛成が必要であり、現状では、国会内第一党と第二党との合意が不可欠である。だとすれば、憲法改正手続法についても、広く各党間で協議し、相互の信頼関係に基づいた合意の上で進めることも、将来の憲法改正発議そのものに関する協議を可能足らしめる上で重要である。そこで、私は、自民党との間で、公明党も含めた国民投票法案に関する政党間協議の可能性を探るべく、非公式な調整を重ねていたところである。


3.国民投票法については、憲法に改正条項がある以上、可能な限り速やかに制定されるべきであるが、同時に、現憲法下で制定される法律で最も重要な意義を持つものであり、また、国民主権論の本質に関わる重要な論点を数多く含んでいる。このため、公明党を含めた三党での協議が可能な場合でも、拙速は避けなければならない旨を、自民党に対して繰り返し伝えてきたところである。当然のことながら、「4月」はおろか、協議の期限についての話は、これまでなされてきていない。


4.中川氏は、こうした非公式な調整を知っていたものと思われるが、にもかかわらず今回の発言は、その期限を一方的に設定し、かつ、これにあたかも民主党が合意しているかの印象を与えている。このことは、現場における友好的かつ建設的な非公式調整の努力を無にするものであり、憲法と国民投票法に対する民主党の真摯な姿勢を裏切るものと言わざるを得ない。こうした発言がなされるようでは、これらの問題に関する政党間の信頼関係はとうてい構築しえないばかりか、結果的に、憲法に関する議論を大幅に遅らせるものになりかねず、はなはだ遺憾である。


5.よって中川氏に、釈明を求めるとともに、今後、こうした一方的ともとれる発言を繰り返さないよう、強く求めるものである。


以 上
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