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2005/07/22
堂々と政権交代を実現させる 岡田代表、鎌ヶ谷市での講演で語る




岡田克也代表は22日夜、千葉県鎌ヶ谷市を訪問し、「民主党オープンミーティングin鎌ヶ谷」に参加。地元選出の若井康彦衆議院議員(党NPO局長)とともに講演を行った。「岡田代表 小泉政権を斬る」と題されたこの講演で岡田代表は、「先行き不透明」な国会情勢について触れるとともに、内政・外交全般にわたって民主党の考えを分かりやすく説いた。

 集会では清水鎌ヶ谷市長に続いて、若井議員が挨拶を行い、人口減少社会の到来に強い懸念を示しつつ、自らの街づくりプランナーの経験に触れながら、「人本位の社会をつくることに尽きる」と民主党の理念を強調し、地方分権の必要性、コミュニティーの必要性を説いた。

 若井議員に続いて、岡田代表が講演。岡田代表はこの中で、まず現在の国会情勢について触れ、「先行き不透明になってきた」と指摘。郵政関連法案が否決されれば、内閣不信任として解散すると言う小泉首相に対して、「不信任なら辞めるのが普通だ」とした。そして解散の可能性については、「解散になる可能性はそう高くはないと思う」との見方を示しつつ、郵政関連法案を、「何とか通したい人にとっては、解散風を吹かせることが可決への道」であることを鋭く指摘した。

 仮にそれでも小泉首相が解散に踏み切るのであれば、これは「大義なき解散だ」と述べた岡田代表は、この解散こそ「政権を獲るチャンス」であり、「堂々と受けて立って」政権交代を実現させる強い決意を表明した。そして岡田代表は、「満を持して、解散するというのならそれを待ちたい」として、聴衆の皆さんに対しても、「何があってもいいようにはしていただきたい」などと呼びかけた。

 続いて、市長からも指摘のあった自民党との違いについて岡田代表は触れ、民主党は、「右肩上がりを当然の前提とするような政策はとらない」とし、「分かっていても変えられない」のが自民党だと指摘。「国民を信頼し、制度設計をしていく」点も大きな違いだとした。

 その上で岡田代表は、外交・内政全般にわたって民主党の考え方を丁寧に紹介。外交では特に対アジア外交に触れ、苦労して良好な日中・日韓関係を築き上げてきた「先人の努力がほとんど無になってしまっている」として「小泉外交の失敗」を厳しく批判。「狭い意味でのナショナリズムが国民感情の中にある」ことに懸念を表明し、「リーダーはそれを煽るようなことは絶対にしてはならない」と指摘した。6カ国協議についても、「核の問題、拉致の問題を、とことん話し合ってもらいたい」とし、そのためにも、北朝鮮に対し、「5カ国が一丸となって譲歩を迫っていかなければならない」として、良好な日中・日韓関係の必要性を改めて説いた。

 また、内政について岡田代表は、まず小泉政権の評価について、「何かやってくれるのではないかという期待はあった」が、「4年間やってきたことに対して冷静に見て評価するタイミングに来ている」として、「残念ながら大いに期待外れだった」とした。そして、社会保障、特に年金の問題について、与党側の国民の望む抜本改革に踏み出そうとしない姿勢を厳しく批判しつつ、多様化するライフスタイルに合わせ、年金制度一元化の必要性や、基礎年金の部分は全額税によってこれをまかなうことなど、民主党の考えを明快に説明した。

 このほか岡田代表は、高齢者の医療制度改革の必要性にも触れ、「社会保障の改革が残念ながら先送りされているのが現状だ」と改めて懸念を表した。また、公立の小中学校の立て直しの重要性についても強調し、「上から教育を変えていこうとすること自体が問題」で、従来のこうしたやり方こそが公立の小中学校の劣化を招いたと指摘。「改革のやり方そのものを変えなければいけない」として、現場からの改革への転換をすべきだと説いた。

 地方分権についても、特に中央省庁の対応が、「省あって国なし、省あって国民なし」だと批判し、「分権についてもう一度真剣に取り組む」との決意を岡田代表は改めて披露。少子高齢化社会への対応や財政の立て直しについても熱心に語り、「率直に語る政治」を成し遂げていくとして、「この国をもっともっと良い国にしたい」と述べ、講演を締めくくった。

 講演後の質疑応答では、民主党『次の内閣』の構成、国防全般の問題、憲法改正、質問主意書などの取り組み、郵政関連法案への対応など、多岐にわたる質問が岡田代表に寄せられ、岡田代表はこれらの質問一つひとつに丁寧に答えていた。そして岡田代表は集会の最後にもう一度マイクを握り、皆さんの目線に立った政治を実現していくと改めて力強く決意を述べ、会場からは大きな拍手がわき起こった。
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