ニュース
ニュース
2005/07/27
国民集会で、郵政民営化法案の廃案を目指す決意新たに


民主党は27日夕、党本部で「『小泉政権の郵政民営化法案』廃案を目指す国民集会」を開催。中山義活国民運動委員長の司会の下、衆・参国会議員はじめ多くの参加者を得て、郵政民営化法案を廃案に追い込むべく、決意を新たにした。

 冒頭、参議院郵政民営化に関する特別委員会委員の峰崎直樹参院議員が、委員会での審議経過を報告した。峰崎議員は、7月15日から委員会審議を開始して現在30時間強を経過する中、質疑を通じて法案の問題点はますます浮き彫りになっていると指摘。同時に自民党内での造反議員数のみが報道の中心となっていることにも峰崎議員は苦言を呈し、民主党はあくまでも法案の内容をしっかりと議論し、問題点を舌鋒鋭く追及していく姿勢を改めて表明した。与党側が求める8月4日の特別委員会での締めくくり総括質疑と採決、5日の参院本会議採決の日程は、「とんでもない」と語気を強めて否定した。

 続いて、山崎養世・シンクタンク山崎養世事務所代表(前ゴールドマン・サックス投信株式会社社長)が、「だまされるな郵政民営化」をテーマに来賓挨拶に立った。山崎氏は小泉首相の政治姿勢を疑問視し、「東京中心でこれから21世紀の日本はもつのか。答えはノーだ」と指摘し、官から民へと言いながら民が困る政治を断行するのが小泉内閣だと断じた。同時に山崎氏は官から民へとの主張は、郵政民営化は合致しないと指摘。赤字だった国鉄からの黒字の民鉄へと脱却を図った国鉄民営化は妥当としながらも、一円の税金もつぎ込まずに独立採算で成り立っている郵便局をわざわざ民営化することの意義は見出せない点に言及した。山崎氏はまた「今回の郵政民営化法案はまったくダメ、廃案にして出し直すべき」と述べた上で、民主党が与党になって法案を出し直して欲しい、民主党の力で世の中を変えて欲しいと訴え、会場からは大きな拍手が沸き起こった。

 山崎氏に続いて挨拶に立った川端達夫幹事長は、「(審議を)やればやるほど法案のひどさが分かってくる。答弁もひどい」と断じた上で、そうした答弁を許さないような理詰めの審議を継続していくことを重ねて表明。「郵政民営化法案廃案という嵐と自民党から民主党への政権交代という大激動の嵐の前夜が今だ」と語り、国民の期待に応えるべく心を合わせて現場・地域で力を尽くしていくと訴えた。

 続いて江田五月参議院議員会長が登壇し、「現在はがっぷり四つ。ちょっと気を抜くと攻め込まれてしまう状態」と分析した上で、気合いを込めて押し返していくと力強く表明。内閣不信任決議案や竹中郵政民営化担当相らへの不信任決議案など、すべての可能性を視野に入れて戦い抜く姿勢を強調。政民営化法案を葬り去り、まさに新しい政治を実現するために力を貸してほしいと参加者に訴えると、大きな拍手で迎えられた。最後に、榛葉賀津也参議院議員の音頭で、ガンバローを三唱し、廃案に追い込む強い意志を確認して集会を締めくくった。
記事を印刷する