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2005/07/30
政権交代のチャンスに挑む 岡田代表、石川県で党への支持訴える


岡田克也代表は30日、石川県を訪問。県内3カ所で開催された集いに出席し、「若い新しい民主党に政権を任せ、歴史を変える大きな改革を行わせていただきたい」などと、「政権交代のチャンス」に挑む民主党への支持を力強く訴えた。

 岡田代表は30日午後、七尾市内で石川県第3区総支部主催の「政権交代のうねりを日本海から 〜能登半島の力と役割〜」と題する集会に出席。冒頭の挨拶から、「次の総選挙は大きなたたかいの場となる」と、政権交代を目指して挑む姿勢を見せ、「若い新しい民主党に任せていただきたい」と訴えた。

 集会では、能登半島において住民主体のまちづくりを行っている地域の取り組みが報告された後、岡田代表と桑原総支部長が、地方分権についてそれぞれ意見を述べた。

 岡田代表は、国から地方への補助金20兆円のうち18兆円の税源移譲を行うとする民主党の政策に言及。これにより地域の責任で税金の使い道を決定できる仕組みに変わり、住民の声が反映されるまちづくりが実現可能になるとの見解を示した。会場からも「政官業の癒着を断ち切ってほしい」などとの要望や、赤字ローカル線廃止に関する質問が出され、地方分権への関心の高さがうかがわれた。

 岡田代表は「国民の皆さんに対しての約束は絶対に守る、この国を何とかしたい、という思いは民主党に共通している」と述べて、政権交代を次の選挙で実現する決意を改めて表明し、集会を締めくくった。

 金沢市内に移動した岡田代表は、続いて石川県第1区総支部主催の国政フォーラム「ここが聞きたい おくだ建。そこが知りたい 民主党。」に参加。総支部長の奥田建衆議院議員とともに、郵政民営化、外交・安全保障、社会保障改革(年金・医療・介護)、子育て支援・少子化対策、景気・雇用対策といったテーマに関する質問に対して、丁寧に党の考え方や具体的な政策を説明した。

 このうち社会保障改革、特に年金制度の抜本改革について、岡田代表は、国会の年金改革両院合同会議における議論の中身は不十分で、与党は問題を先送りしていると批判。時代に合った制度が必要という見解と、「最低保障年金は全額税方式とし、国民年金を含めて一元化する」という民主党案を示した上、今年の秋までに制度の骨格を得るとの合意があるとして、案を示さない与党側の姿勢に疑問を呈した。

 子育て支援・少子化対策について岡田代表は、児童手当に代わって月額16000円の子ども手当を給付し、配偶者控除や扶養控除を廃止して財源に充てるという民主党案に言及。所得税を多く払う人ほど恩恵が大きい控除ではなく、手当にするという制度面の改革に加え、働きながらの子育てを支えるという意識面の改革が必要だと述べるとともに、ワーク・ライフ・バランスの考え方をた紹介した。

 岡田代表は、30日夜には、小松市内で開かれた石川県第2区総支部(総支部長:一川保夫衆議院議員)主催の党員・サポーター集会に駆けつけ、「政権交代を目指す岡田代表の政策と意気込み」と題する講演を行った。

 講演の冒頭、岡田代表は「政権交代ができるかどうかの劇的な総選挙」が「来週あるかもしれないし、少なくとも来年の秋までにはある」と指摘。「心配はあるかもしれないが、放っておいたら悪くなるばかり。ここは私たちに賭けていただきたい。必ずこの国の歴史を変える」と述べた上で、小泉政権4年間の全体の総括が必要だとして、外交内政の現状を具体的に語った。

 岡田代表は、日本の国益が損なわれている点から、小泉首相の外交は大きな失敗を重ねているとの見解を示し、例として、北朝鮮による核や拉致を他の5カ国が追いつめられない6カ国協議、日本を含む4カ国の共同提案が、中国や韓国をはじめアフリカ諸国や米国から反対されている常任理事国入りの問題を挙げた。

 内政について岡田代表は、小泉構造改革で何か良くなったかと問いかけ、看板倒れの一例として、参議院で審議が進む郵政民営化関連法案に言及。審議でも「何のために民営化するか」という質問が未だに出ると指摘し、政府の挙げる民営化すべき理由には無理があり、法案に見通しがないとした上で「とても賛成できない」と述べた。

 3つの集いを通じて、岡田代表は「しがらみのない民主党に本当の大きな改革を行わせてもらいたい」「いつでも政権を任せられるだけの準備はできている」などと主張し、小泉首相が郵政民営化関連法案の参議院での審議に関連して、衆議院の解散にたびたび言及していることについては、「解散があれば大きなチャンス。しっかり戦い政権交代を実現する」と決意を語った。3会場あわせて1500人を超える聴衆が集まり、岡田代表や各総支部長の話に熱心に耳を傾ける姿が見られた。
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